ブリヂストン、南アフリカのポートエリザベス工場の閉鎖に向けた協議を開始

・農業機械、建設・鉱山車両用バスアスタイヤの専用工場

 ブリヂストン:2020年8月21日

 ㈱ブリヂストンのグループ会社であるブリヂストン サウスアフリカ ピーティーワイ リミテッド(BSAF)は、2020年8月20日(現地時間)、同社が保有するポートエリザベス工場(PE工場)の閉鎖に向けて関係者との協議を開始したと発表した。PE工場は、1936年に操業を開始したバイアスタイヤ(※)専用工場。

 ブリヂストングループは中長期事業戦略の実行に向けて、「コア事業」であるタイヤ・ゴム事業と、「成長事業」であるソリューション事業によるブリヂストン独自のビジネスモデルを構築していく。タイヤ・ゴム事業においては、生産拠点の最適化を含めた経費・コスト構造改革とともに、プレミアムビジネス戦略強化等を進めて「稼ぐ力の再構築」を図っており、本件はその取り組みの一環。

 グローバルのタイヤ需要がバイアスタイヤからラジアルタイヤにシフトする中、PE工場が生産するバイアスタイヤの市場規模は縮小している。こうした需要構造の変化を踏まえ、これまでPE工場の操業を継続するためにあらゆる可能性を検討してきたが、競争力を維持しながら同工場の操業を継続することは困難であるとの結論に至った。BSAFは今後、PE工場の閉鎖に向けて関係者と協議するとともに、閉鎖により影響を受ける252名の従業員とその家族、地域社会への影響が最小限に留まるよう対話を継続していく。

 なお、BSAFならびに主に乗用車用ラジアルタイヤ及びトラック・バス用ラジアルタイヤを生産する同社のブリッツ工場は、就業する2,000名以上の従業員とともに南アフリカ共和国において事業を継続し、引き続きお客様に高品質の製品・サービス・ソリューションを提供していく。

 ブリヂストングループは、事業環境の変化に応じたポートフォリオの最適化や戦略的なリソース配分を通じ、将来にわたって社会価値・顧客価値を提供し続けるソリューションカンパニーへ進化していく。

※タイヤの骨格部(カーカス)を構成するコードが、トレッドの周方向(回転方向)に対して斜め(バイアス)に配列されているタイヤ。地面に接するトレッド部分が柔らかいため乗り心地に優れているが、操縦安定性や耐摩耗性、低燃費性能などにおいては、世界的に広く普及しているラジアルタイヤがより優れている。

<BSAF概要>

会社名:Bridgestone South Africa(Pty)Ltd.(ブリヂストン サウスアフリカ ピーティーワイ リミテッド)

所在地:南アフリカ共和国ハウテン州 ヨハネスブルグ

CEO:Jacques Fourie(ジャック・フーリエ)

資本金:206千南アフリカランド

資本比率:ブリヂストングループ 87.5%

事業内容:自動車用タイヤの製造・販売

<PE工場概要>

工場名:ポートエリザベス工場

所在地:南アフリカ共和国東ケープ州 ポートエリザベス

生産品目:農業機械用バイアスタイヤ及び建設・鉱山車両用バイアスタイヤ

操業開始:1936年

従業員数:約250名

生産能力:約500本/日

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