㈱荏原製作所は8月19日、標準ポンプのグローバルサプライチェーン強化の一環として、ベトナムにディストリビューション(物流)センターを設置したと発表した。
荏原製作所は中期経営計画「E-Plan2022」で、主力のポンプ事業の収益性向上を目指している。国内ではトップのシェアを誇る標準ポンプ事業は、海外市場での売上拡大のため、有望な地域や市場への展開を積極的に行っていく。一方で、E-Plan2022に重要指標として掲げる投下資本利益率(ROIC)改善には在庫の適正化や納期の短縮が欠かせない。その具体的な施策として、ディストリビューションセンターを設立し、グローバル市場での競争優位性を高めていく。
東南アジアにおけるディストリビューションセンターは、ベトナムの工業団地にある保税倉庫を利用している。従来、イタリアの荏原グループの工場で生産された標準ポンプは、東南アジアに6社ある販売子会社それぞれに出荷されていたが、センターで在庫し、各社へ出荷する。ディストリビューションセンターの設置により、納期短縮、地域内在庫の圧縮、適性在庫の管理を促進し、各国の市場へ効率的に製品が供給できる。
荏原製作所では今後、ディストリビューションセンター近傍に、ノックダウンセンター(組立施設)の設置を計画している。ディストリビューションセンターに部品を在庫することで、より柔軟に需要への対応が出来るようになる。また、現地調達を含むサプライチェーン全体の強化を図る。標準ポンプ事業の強化のため、東南アジアの市場に円滑に製品を供給し、地域の人々の安心・安全なくらしに貢献していく。
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