日立とボンバルディア社、伊の鉄道運営会社・トレニタリアとスペイン向け高速車両23編成の供給に関する契約を締結

 ㈱日立製作所は8月12日、鉄道システム事業におけるグループ会社である日立レール(イタリア)社がこのほど、ボンバルディア・トランスポーテーション社(以下、ボンバルディア社)と共同で、イタリアの鉄道運営会社であるTrenitalia(以下、トレニタリア社)と、高速車両Frecciarossa(フレッチャロッサ)1000 23編成の供給に関する契約を約8億ユーロ(約998億円)で締結したと発表した。車両は、トレニタリア社とスペインのOperador Ferroviario de Levante SLの合弁会社であるIntermodalidad de Levante(以下、ILSA社)により、スペインにて運行される。

 フレッチャロッサ1000は、欧州において最も速く、静かに走行する超高速車両であり、今回のILSA社向けの23編成の新しい車両は、日立レール(イタリア)社とボンバルディア社によってイタリアで設計、製造される。1編成の全長は約200メートルで、乗車定員は約460人、営業最高時速は360キロであり、最新の空力および省エネ技術により、運行効率の最大化を実現している。さらに、Wi-Fi設備やビストロエリアなどを完備し、全クラスにおいて最高レベルの快適なサービスを楽しむことができる。

 この車両は、欧州相互乗り入れ技術要求(Technical Specification for Interoperability:TSI)の全ての要件を満たす多電圧技術を搭載した高速鉄道ネットワーク上で運行される。2015年にイタリアで導入されて以来、フレッチャロッサ1000は、性能、運転効率、乗客の快適性において、他の車両を圧倒してきた。

 ILSA社は、スペインの鉄道インフラを運営するAdministrator of Railway Infrastructures(ADIF)から、スペインの民間企業として初めてスペインにおける鉄道車両運営を許可された。車両は、2022年より、スペインのマドリード‐バルセロナ間、マドリード‐バレンシア/アリカンテ間、マドリード‐セビリア/マラガ間で営業運転を開始する。

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