酒井重工業、20年4~6月売上は14.4%減の45.6憶

 酒井重工業が8月7日に発表した2021年3月期第1四半期(4~6月連結業績によると、売上高は、世界経済同時減速の影響を受けて前年同期比14.4%減の45億6千万円となった。営業利益は、前年同期比74.4%減の3千万円、経常利益は、インドネシアルピアの一時的急落に伴う為替差損1億2千万円の計上により5千万円の損失、親会社株主に帰属する四半期純利益は、単体の税負担が加わり1億2千万円の損失となった。(数値表記は原文尊重)

 4~6月期における酒井重工業グループを取り囲む事業環境は、新型コロナウイルス感染拡大による地球規模の行動制約が続く中、世界的な社会経済活動の変容と世界経済の同時減速が急激に進んだ。またこのコロナ問題勃発を起点として、米中冷戦構造を軸とした地政学情勢が一層緊迫化するとともに、テクノロジー革命による産業構造変化のスピードが急加速した。このような情勢の下で酒井重工業グループでは、職場の安全環境整備と事業継続のためのDX(デジタルトランスフォーメーション)体制整備を進めるとともに、引き続き変化を大前提とした事業経営と、海外事業と次世代事業による中長期成長戦略を基本とした成長基盤づくりを進めてきた。

 酒井重工業2021年3月期第1四半期データ

■連結地域区分別売上状況

 国内向け売上高は、5月25日の緊急事態解除宣言をもって公共土木工事が正常化し、前年同期比5.8%減の24億2千万円と小幅な影響に留まった。

 海外向け売上高は、世界的な行動制約により経済活動が停止する中、前年同期比22.4%減の21億3千万円となった。

 北米向け売上高は、行動制限から経済活動が再開したものの、その回復の勢いは弱く、前年同期比52.3%減の7億4千万円となった。アジア向け売上高は、インドネシアで感染拡大による経済停滞が続く一方、ベトナムやタイ、韓国など感染収束の進んだ地域で経済活動が活発化し、前年同期比25.1%増の13億5千万円となった。中近東・ロシアCIS向け及びその他市場向け売上高は、営業活動が制約される中、両市場合算で前年同期比6割減の4千万円となった。

<海外>

 米国では、ジョージア州の屋内退避令による工場閉鎖と経済活動再開後の販売鈍化の影響で、総売上高は前年同期比52.5%減の7億4千万円、営業利益は固定費削減を進めましたものの4千万円の損失となった。インドネシアでは、政府の大規模社会的制限が発動される中、第三国向け輸出が増加に転じたものの国内販売の低迷が続き、総売上高は前年同期比20.0%増の8億6千万円ながら、営業利益は前年同期比37.0%減の1千万円となった。 中国では、米国向け輸出を抑制する中で国内向け販売が伸び悩み、総売上高は前年同期比68.3%減の1億2千万円、営業利益は2千万円の損失となった。

■セグメント業績

<日本>

 国内向け販売が底堅く推移したものの海外向け販売及び海外工場向け部品輸出が減少し、総売上高は前年同期比8.8%減の35億8千万円と減収ながら、営業利益は販管費減と原価率改善により4千万円の黒字に転換した。

<海外>

 米国では、ジョージア州の屋内退避令による工場閉鎖と経済活動再開後の販売鈍化の影響で、総売上高は前年同期比52.5%減の7億4千万円、営業利益は固定費削減を進めたものの4千万円の損失となった。インドネシアでは、政府の大規模社会的制限が発動される中、第三国向け輸出が増加に転じたものの国内販売の低迷が続き、総売上高は前年同期比20.0%増の8億6千万円ながら、営業利益は前年同期比37.0%減の1千万円となった。中国では、米国向け輸出を抑制する中で国内向け販売が伸び悩み、総売上高は前年同期比68.3%減の1億2千万円、営業利益は2千万円の損失となった。

■2021年3月期通期連結業績

 2021年3月期の通期連結業績予想については、新型コロナウイルス感染拡大による通期連結業績への影響を合理的に算定することが困難なため、現時点における公表は引き続き見送り、業績予想が可能となった段階に速やかに開示する。

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