荏原、ブラジルで50年ぶりにカスタムポンプを受注

 ㈱荏原製作所は7月30日、海外グループ会社であるEBARA Bombas America do SulLtda.(以下:EBAS社)が、ナシオナル製鉄(Companhia Siderurgica Nacional)より、ブラジルでは約50年ぶりとなる立型ポンプを受注したと発表した。

 南米でのカスタムポンプ事業の歴史は古く、納入実績は1970年代初頭に遡る。1975年に荏原初の海外生産拠点である深井戸ポンプを生産するEbara Industrias Mecanicas eComercio Ltda.(現:EBAS社の前身)を設立する以前より、荏原は日本で生産したカスタムポンプ製品およびサービス&サポートを提供してきた。

 以来、ブラジル国内のみならず、アルゼンチン、チリ、ベネズエラ、コロンビアなど南米全土に、上下水、鉄鋼、電力、石炭火力、肥料プラントといったさまざまな業界にカスタムポンプを納入してきた。その後1980年代にブラジル経済の衰退に伴うハイパーインフレの進行によって、輸入品のポンプに代わり自国内での製品調達が主流になると、南米におけるカスタムポンプの客先とのネットワークが途絶えていた。

 EBAS社は、設立当初より、深井戸ポンプを中心とした標準ポンプの生産を行っている。カスタムポンプ本体の設計・製造・試験は、荏原のカスタムポンプの工場として世界で最大級の富津工場を中心に、中国、ベトナムの工場と連携したグローバルな荏原の生産体制で南米のカスタムポンプのニーズをカバーしている。

 社名の正式表記は、ニュースリリース