芝浦機械が7月30日に発表した2021年3月期第1四半期(4~6月)連結業績によると、受注高は、新型コロナウイルス感染拡大の影響などにより設備投資に慎重な動きが見られたことから、125億9千6百万円(前年同期比55.7%減)、売上高は202億4千5百万円(前年同期比21.3%減)となった。営業利益は3千9百万円(前年同期は営業損失3億8千8百万円)、経常損失は4千2百万円(前年同期は経常損失4億1百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は5億円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失4億4千1百万円)となった。(数値表記は原文尊重)
■2021年3月期 第1四半期連結累計期間の概況
第1四半期の世界経済は、国際的な通商問題長期化の影響に加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、急速に収縮した。わが国経済も世界経済減速の影響を受けて、輸出や生産に悪化が見られた。芝浦機械グループが属する機械業界についても、国内外で自動車関係を中心に設備投資に対して消極的な姿勢が継続し、厳しい事業環境となった。
このような経済環境のもとで、芝浦機械グループは中期経営計画である「経営改革プラン」に基づき、高収益企業への変革に向けて、組織再編を中核とした経営改革、成長分野に対応した投資の推進、資本効率(ROE)の向上を目指した財務戦略の実行に取り組んでいる。
■セグメント別概況(第1四半期よりセグメント区分を変更)
<成形機事業>(射出成形機、ダイカストマシン、押出成形機など)
射出成形機およびダイカストマシンは、国内外で自動車向けを中心とした設備投資が引き続き軟調に推移し、販売と受注が減少した。押出成形機の販売は中国の二次電池向けシート・フィルム製造装置が減少したものの、国内の光学用シート・フィルム製造装置が増加した。受注は国内の食品容器および光学用シート・フィルム製造装置が減少した。
この結果、成形機事業全体の受注高は81億7千8百万円(前年同期比55.7%減)、売上高は129億4千4百万円(前年同期比23.1%減)、営業利益は3億1千6百万円(前年同期比111.8%増)となった。
<工作機械事業>(大型機、門形機、横中ぐり盤、立旋盤、精密加工機など)
工作機械の販売は主に国内の建設機械向けが減少した。受注は国内、北米の産業機械向けおよび建設機械向けが減少した。精密加工機の販売は中国の光学系金型向けが堅調に推移した。受注は中国、台湾の光学系金型向けが減少した。
この結果、工作機械事業全体の受注高は25億6千8百万円(前年同期比65.8%減)、売上高は52億5百万円(前年同期比23.3%減)、営業損失は2億5千8百万円(前年同期は営業損失1億4千6百万円)となった。
<制御機械事業>(産業用ロボット、電子制御装置など)
制御機械は、中国の電子デバイス・スマートフォン等の組立自動化設備向けは堅調に推移したものの、国内は設備投資の先送りなどを受けて、販売と受注が減少した。
この結果、制御機械事業全体の受注高は14億3千万円(前年同期比20.5%減)、売上高は16億3千2百万円(前年同期比2.1%減)、営業損失は1千3百万円(前年同期は営業損失1億3千8百万円)となった。
<その他の事業>
その他の事業全体の受注高は4億2千万円(前年同期比38.0%減)、売上高は4億6千2百万円(前年同期比6.2%増)、営業損失は2千4百万円(前年同期は営業損失3億5千万円)となった。
■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
第2四半期連結累計期間および通期の業績については、2020年5月27日に公表した業績予想を変更していない。
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