東洋機械金属、20年4~6月売上は42.1%減の46億円

 東洋機械金属が7月28日に発表した2021年3月期第1四半(4~6月)連結業績によると、受注高は4,243百万円(前年同期比36.7%減)、売上高は4.607百万円(同42.1%減)となった。このうち、国内売上高は1,232百万円(同55.2%減)、海外売上高は3,375百万円(同35.2%減)となり、海外比率は73.3%となった。利益については、事業環境が大きく変動し、受注・売上が大幅に減少したことから、生産の減少に伴う操業度低下による固定費の回収不足が生じ、営業損失は326百万円、経常損失は313百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失は261百万円となった。(数値表記は原文尊重)

 4~6月期における世界経済は、国際的な通商問題の長期化に加え、新型コロナウイルス感染症拡大により、世界全域にわたり経済活動が制限されるなどグローバルな経済活動に大きな影響を与える結果となった。国内経済も、緊急事態宣言の解除に伴い、経済活動の再開が段階的に進められ、個人消費に持ち直しの動きもみられたが、回復の足取りは鈍く、第2波の発生も懸念されることから、国内外の景気の先行きは予断を許さない状況で推移した。

 東洋機械金属の事業に関連する業界においては、国内外の設備投資は、米中貿易摩擦の長期化および新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、需要が減少し、先行き不透明な極めて厳しい事業環境となった。

 東洋機械金属グループは、2021年3月期を最終年度とする3ケ年の中期経営計画「TOYO-G-Plan 2020」の基本方針”であるグローバル成長市場戦略に向けた事業の拡大、成長及び構造改革”に基づいた各種施策に取り組み、自社ならではの新製品の開発、設備とネットワークを活用した新しいモノづくり、新たな営業スタイルによる拡販施策を展開し、収益構造改革を目指していく。

 また、安定的に事業を継続していくため、取引先や従業員の健康に最大限配慮し、マスク着用や手指消毒、WEB会議の活用など社内外への感染症拡大防止対策に万全を期しつつ、事業活動を行っている。

■製品別の売上状況

<射出成形機>

 射出成形機については、国内は、雑貨や容器類などの生活用品や自動車関連の需要が減少した。また、海外においては、中国でのIT電子機器関連の小型機の需要は増加したが、欧州や米国での生活用品関連や東南アジアでの自動車関連の需要が減少した。その結果、売上高は3,267百万円(前年同四半期比45.8%減)となった。

<ダイカストマシン>

 自動車関連向けを中心とするダイカストマシンについては、国内の需要は減少した。また、海外においては、東南アジアや中国での需要は減少した。その結果、売上高は1,339百万円(前年同四半期比30.6%減)となった。

■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明

 2021年3月期の通期の連結業績予想については、2020年4月24日に公表した業績予想から変更はない。なお、現時点では新型コロナウイルス感染症拡大による影響は不透明ではあるが、今後の影響によって修正が必要となった場合には、速やかに発表する。

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