アサヒビール、約31億円投じ博多工場にビールテイスト清涼飲料の製造設備を新設

・年間約560tのCO2排出削減、設備投資額31億円

 アサヒビール(本社:東京都墨田区)は7月21日、博多工場(福岡県福岡市)にビールテイスト清涼飲料の製造設備を新設すると発表した。2020年8月より着工し、2021年5月の稼働を予定している。設備投資金額は約31億円。

 ビールテイスト清涼飲料の製造設備新設により、博多工場は、『アサヒドライゼロ』など年間約100万箱のビールテイスト清涼飲料の製造が可能となる。ビールテイスト清涼飲料は現在、福島工場、茨城工場、吹田工場で製造している。博多工場で製造を開始することで生産物流体制の平準化やトラック輸送距離の短縮により、年間のCO2排出量は約560t削減できると試算している。

 『アサヒドライゼロ』は、2012年2月の発売以来、ビールらしい味わいが好評で、ノンアルコールビールテイスト飲料市場において4年連続売上No.1※を達成している。今年は、「お酒の次はドライゼロ」や「乾杯はビール、〆はノンアルコール」をメッセージとした販促ツールを展開し“酒類飲用後のノンアルコール飲用シーンの訴求”の取り組みを推進している。また、今年1月より『アサヒドライゼロ』(缶350ml)の製造に「グリーン電力」を活用し、再生可能エネルギーの普及拡大や気候変動対策へ取り組んでいる。

※:インテージSRIノンアルコールビールテイスト飲料市場 2016年1月~2019年12月 累計販売金額 7業態計(SM・CVS・酒DS・一般酒店・業務用酒店・DRUG・ホームセンター計)

 アサヒグループは、国土交通省・経済産業省・農林水産省が推進する「ホワイト物流」推進運動の趣旨に賛同している。深刻化する物流の課題解決に向けて、2019年に日野自動車の子会社であるNEXT Logistics Japan株式会社に出資し、ダブル連結トラックを用いた共同幹線輸送を開始した。また、環境負荷の低減と長距離トラック輸送の削減によるドライバー不足への対処を目的にアサヒビール名古屋工場では、2021年4月の稼働を目指しペットボトル容器商品の製造ラインと物流倉庫の新設の工事を進めている。

 アサヒビール博多工場は1921年の操業開始以来、ビール類などの酒類を製造する工場として稼働し、2021年に竣工100周年を迎える。今後もさらなる最適生産物流体制の構築、『アサヒグループ環境ビジョン2050』に則った環境にやさしい事業活動の推進を目指す。

<工場概要>

名称:アサヒビール博多工場

住所:福岡県福岡市博多区竹下3-1-1

創業:1921年

現在の主な製造商品 『アサヒスーパードライ』『クリアアサヒ』を中心としたビール類

※「アサヒグループ環境ビジョン2050」

 アサヒグループホールディングスは、今年、『アサヒグループ環境ビジョン2050』を策定した。ビジョンの一つに「アサヒカーボンゼロ」を掲げ、国内事業において2030年CO2排出量30%削減(2015年比)、2050年にCO2排出量ゼロ(カーボンニュートラル)を目指している。

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