日立建機は7月20日、部品サービス事業と部品再生事業が連携した取り組みとして、顧客に提供するアフターサービス用部品のブランド区分を、日立建機グループ全体で統一したと発表した。グローバルでの供給体制を確立し、世界中の顧客のニーズに沿った高品質で保証付きの部品を提供できるようになった。
部品のブランド区分は「純正部品」のほか、日立建機認定のサプライヤーとともに、純正部品と互換性のある仕様に調整した「Hitachi Construction Machinery Selected Parts (以下、SELECTED PARTS(セレクテッド パーツ))」、使用済みの純正部品を分解・整備した「再生部品」。顧客は、保有している機械の用途や今後の計画、予算などに応じて、日立建機が品質を保証する3つのブランド区分から部品を選択できるようになる。2021年1月より、新たなブランド区分に切り替え、提供を開始する予定。
■ブランド区分
1.純正部品(Hitachi Construction Machinery Genuine Parts)
新車に使用されている部品と同じもので、日立建機グループの品質保証基準を満たしている。保証期間は、部品を取り付けた日や購入日から12カ月。
2.SELECTED PARTS(セレクテッド パーツ)(Hitachi Construction Machinery Selected Parts)
日立建機が認定するサプライヤーとともに、純正部品と互換性のある仕様に調整した部品「SELECTED PARTS」を開発した。生産も日立建機認定のサプライヤーによって行われ、純正部品よりも低価格で、保証期間は純正部品と同様になる。足回り部品(シュー、ローラー)やバケット部品など、ミニショベル、中・大型油圧ショベルのほぼすべての機種に対応できるラインアップを揃えている。
3.再生部品(Hitachi Construction Machinery Remanufactured)
顧客の機械の修理や定期交換などで回収した使用済み純正部品(油圧ポンプ、油圧シリンダ、走行装置など)を、日立建機グループの部品再生工場で分解・整備して新品同等の機能保証をつけ、新品の約5~7割の価格で顧客にリユースしてもらう事業をグローバルで展開している。より安心して使ってもらえるよう、部品の耐用年数や再利用の判定を行うための技術開発も推進している。部品再生事業を通じて、産業廃棄物の削減*1ならびに部品生産に伴うCO2発生の抑制*2など、環境負荷の低減と循環型社会の実現に貢献していく。
日立建機グループは、部品サービスや部品再生事業、レンタル、中古車などの事業をバリューチェーン事業と位置づけ、事業の拡大と経営基盤の安定化に取り組んできた。これからも、バリューチェーン事業の深化と拡充を継続し、顧客の課題である「ライフサイクルコストの低減」にさらに貢献していく。
*1:日立建機グループが扱う全ての機種を対象とし、2019年度は合計約7,700トンのスクラップを削減。
*2:年間で約19,000トン(産業廃棄物削減量と国立研究開発法人産業技術総合研究所データベースから算出)
3つのブランド区分のロゴデザインは、→ ニュースリリース
コメントを投稿するにはログインしてください。