コマツは7月15日、中期経営計画の重点活動項目である「成長のための構造改革」の取り組みの一つとして、氷見第二工場敷地内にシールリング工場を建設すると発表した。氷見工場の素形材技術開発強化およびグローバルの素形材マザー工場活動の一環として、現在稼働中の築約60年を経過したシールリング工場の機能を、今回建設する新工場へ移すことにより、品質、生産性、環境の大幅な向上を目指していく。
シールリングは、建設機械のキーコンポーネントである終減速装置などの足回りコンポーネントにおいて、内部の潤滑油の漏れ防止のために使用されている精密部品。コマツは建設機械の品質を左右するキーコンポーネントの開発・生産の自前化を強みとしており、高性能なシールリングの生産によるキーコンポーネントの耐久性、信頼性向上により、更なるバリューチェーンビジネスの拡大を図る。
また、コマツNTCと共同開発した高精度高能率設備やAI技術を活用した自動検査の導入など、コマツグループのシナジー効果により大幅な省人化と生産性向上を図り、さらに省エネ設備導入や建屋の気密性向上によるCO2発生量半減などの環境改善に取り組む。
コマツは2021年の創立100周年とその先の成長に向けて、今後も「品質と信頼性」を追求し、企業価値の最大化を図るとともに、ダントツバリュー(顧客価値創造を通じたESG課題の解決と収益向上)により、安全で生産性の高いスマートでクリーンな未来の現場の実現を目指していく。
画像:新シールリング工場 概観図
<氷見工場 新シールリング工場の概要>
所在地:富山県氷見市下田子1-3(氷見第二工場敷地内)
総床面積:8,230㎡
生産品目:建設機械コンポーネント用シールリング
投資額:約37億円
竣工予定:2021年5月
量産開始予定:2021年11月
<氷見工場の概要>
所在地:第一工場 富山県氷見市窪2654、第二工場 富山県氷見市下田子1-3
工場長:西山 知克
敷地面積:第一工場 67,400㎡、第二工場 382,500㎡
従業員数:845名(2020年3月末時点)
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