神鋼環境ソリューション、カンボジアのシェムリアップ上水道拡張事業パッケージ3 起工式を開催

 ㈱神鋼環境ソリューション(本社:神戸市中央区)は6月29日、2019年12月に受注した独立行政法人国際協力機構(JICA)による日本の政府開発援助(ODA)の円借款資金協力案件「シェムリアップ上水道拡張事業」の一部であるパッケージ3について、6月19日に起工式を行ったと発表した。式典にはシェムリアップ水道公社(Siem Reap Water Supply Authoriyty, 以下、SRWSA)のKhut Vuthiarith総裁をはじめとして、工事関係者など約70人が出席した。

 シェムリアップ市では、急激な人口増加とユネスコの世界遺産リストに登録されているアンコール遺跡群への観光客の増加から安全な水への需要が急速に拡大している。一方で、SRWSA は、地下水および貯水池を水源とする2か所の浄水場を有しているが、供給量が追いついていないため、ホテル等個別で地下水のくみ上げが行われており、地盤沈下などの環境影響が懸念されている。事業では、トンレサップ湖を水源に同地区で最大規模となる浄水場(60,000 m3/日)を建設することで、安全な水を安定的に供給することに加え、環境保全への寄与が期待されている。

 なお、事業の現在状況だが、2020年3月に現地での浄水場建設工事に着工し、1次造成工事を終え、順調に工事を進捗している。

 カンボジアでは、地方都市の上水道普及率が50%以下と低く、カンボジア政府は2025年までに100%に引き上げる目標を設定している。神鋼環境ソリューションは引き続き、カンボジアでの水処理ビジネスを通して同国のインフラを整備し、「持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)」の達成に貢献していく。

<事業概要>

事業名:カンボジア王国シェムリアップ上水道拡張事業 パッケージ3(浄水場+取水設備の機械・電気工事)

施設規模:浄水場(処理能力60,000 m3/日)

建設場所:カンボジア王国シェムリアップ市

建設期間:2020年3月~2022年11月(33カ月)

 ニュースリリース