新明和工業、「内部冷却式水中ポンプ」に大口径(CN-N)をラインアップ

・ポンプ場の耐水化・浸水対策ニーズに幅広く対応

   新明和工業は6月30日、汚水や雨水排水等のポンプ場の耐水化・浸水対策用途として需要が高まっている耐水型の「内部冷却式水中ポンプ」のラインアップに、新たに、大口径に対応する「CN-N」を追加したと発表した。

 今回開発した、「内部冷却式水中ポンプ『CN-N』」の最大の特長は、独自開発した冷却液循環構造(特許第05552402)と熱交換器(特許申請中)の採用により、大口径においても高い冷却効率と安定した気中連続運転を共に実現した点。これにより、汚水を循環させて本体を冷却する強制冷却式の課題であった内部閉塞のリスクがなくなり、メンテナンスコストも削減できる。

 水中ポンプは、内蔵されるモーターが密閉空間にあるため、安全に運転するために冷却する必要がある。気中連続運転が求められる場合には、これまで「強制冷却式水中ポンプ」が主流だったが、同方式は、二重構造のモータケーシングの内部に外水(汚水・排水)を導いてモーターを冷却する仕組みのため、外水の液質によってはモーター冷却部に異物が詰まるなどのトラブルが生じ、安定稼働を維持するには定期的なメンテナンスが必要だった。

 一方、今回ラインアップを強化した「内部冷却式水中ポンプ」は、二重構造のモータケーシング内に予め封入した冷却水を循環させて冷やす仕組みを採用したことで、外水の液質に起因する閉塞を防げるため、ポンプ場の安定稼働とともに定期メンテナンス等にかかる維持コストの削減を実現する。

 近年、国内各所で多発している局地的集中豪雨や津波被害への備えとして、さまざまな浸水対策が進められる中、万一施設が水没した場合もポンプ自体は継続して運転を行う「内部冷却式水中ポンプ」の需要が高まっている。新明和工業は、以前からこの点に着目し、モーターが長時間露出した場合も気中連続運転が可能な「内部冷却式水中ポンプ」のラインアップ拡充に努めてきた。先行開発した「CNX-N」に加えて、今回、大口径にも対応する「CN-N」を開発したことで、口径サイズは150~500mm、最大出力は11~132kWと、更に幅広いニーズへの対応が可能になった。

 新明和工業は、自社の製品・サービスを通じて社会に貢献することを企業方針に掲げている。今後も、衛生的で快適な生活に欠かせない水中ポンプをはじめとする水処理関連機器の高機能化・高効率化に取り組むことで、社会に貢献していく。

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