日立建機、サービスソリューション「ConSite ®」で日立のLumada ®事業に貢献

・コンピュータプログラムなど独自の知見やノウハウを日立に開示

 日立建機は6月23日、㈱日立製作所(以下、日立)に対して、遠隔監視で建設機械を常に見守り、データレポートを配信するサービスソリューション「ConSite®」(コンサイト)の知見・ノウハウを、建設機械業界以外の産業機械メーカーに活用してもらうことを目的に、日立と販売許諾包括契約を締結したと発表した。

 具体的には、現在世界中で展開中の日立建機の建設機械の定期レポートと緊急レポートを配信するサービスに関係するコンピュータプログラムなどの知見・ノウハウを日立に開示し、「ConSite®」の商標の使用を認める。これを受けて日立としては、「ConSite®」の機能・ノウハウを活用した価値創出型の産業機械アフターサービス強化支援ソリューションを2020年10月から提供を開始する。

 日立建機は、2000年より油圧ショベルにオプションで通信端末を搭載、2006年より標準搭載を始め、IoTを活用して、建設機械の稼働・位置情報などのビッグデータをGlobal e-Service®(グローバル イーサービス)に蓄積してきた。さらに2013年より、Global e-Service®のデータに基づいて、遠隔監視で故障リスクを把握し、建設機械の状態に応じて、データレポートを配信するサービスソリューション「ConSite®」を提供し、顧客の課題であるライフサイクルコスト低減に貢献してきた。

 現在、「ConSite®」のデータレポートサービスの契約台数は113カ国で14.3万台*1に達しており、ConSiteの対象台数に占める契約率は約73%*2と、顧客から短期間で高い支持を得てきた。また、AIや分析・解析技術を積極的に取り入れることにより、センシングによる遠隔での故障予兆検知率を71%*3まで高めてきた。今後、2020年度以降の目標として、故障予兆検知率は約90%に高めることをめざしている。

 また、「ConSite®」は、日立グループの先進的なデジタル技術を活用したソリューション/サービス/テクノロジーであるLumada®のユースケース*4に登録されており、日立のLumada®事業の売上にも、日立建機の建設機械向け部品・保守サービス事業の売上が含まれている。今回、長年の建設機械の保守・点検業務による知見とビッグデータ・アナリシス、日立グループの最先端のIT技術を組み合わせ、日立建機が独自に開発した「ConSite®」の知見・ノウハウと実績をソリューションとしてさらに生かすべく、今後、日立は、 「ConSite®」をさらにブラッシュアップし、Lumada®の次世代メンテナンスソリューションとして顧客へ提供する。

 日立建機グループは、これまでも、 身近で頼りになるパートナーとして、顧客の課題を解決するソリューション「Reliable solutions」を提供してきた。今後も「ConSite®」を軸に日立のLumada®事業に貢献し、グローバルな社会課題の解決に取り組んでいく。

*1、*2、*3:2020年3月末時点。

*4:顧客との協創で新たな価値を創出したデジタルソリューションをモデル化したもの。

 ニュースリリース(日立建機)

 ニュースリリース(日立製作所)