・西華産業と協業体制構築、漁船向け舶用エンジン市場深耕へ
・国内における舶用エンジンおよび補機が対象、受け皿となる新会社を都内新宿区に設立
・ MHIETの100%子会社である、MHIESの事業を分社化、10月1日付移管で契約を締結
三菱重工グループの三菱重工エンジン&ターボチャージャ(MHIET、本社:相模原市中央区)は6月10日、西華産業(本社:東京都千代田区)に、100%出資子会社である三菱重工エンジンシステム(MHIES、本社:東京都品川区)の国内における舶用エンジン販売・部品サービス事業を今年10月1日付で譲渡する契約を締結したと発表した。漁船向けを主体とする本事業について、漁業・舶用事業分野における機動性と安定性で定評がある商社であり、開発・製造を担うMHIETグループと、さらなる事業拡大戦略を描く西華産業と協業体制を組むことで、競争力強化ならびにシェア拡大につなげる。
MHIESの国内舶用エンジン販売・部品サービス事業は、計画総トン数20トン未満の漁船など向けエンジンおよび補機類を主な対象として、国内20拠点を基盤に営業活動を展開している。このうち、輸出を除く全てを譲渡するものです。MHIESでは事業譲渡に先立ち、対象事業を吸収分割により分社化。この新会社を西華産業に、10月1日付で譲渡する。
国内における漁船向けなど舶用エンジン事業については、漁業者に対して地域密着できめ細かい営業活動を展開していくことが、一層強く求められつつある。
西華産業は、各種プラント、機械装置・機器類、環境保全設備等で豊富な経験を有する総合機械商社として、これまで三菱重工グループとも多くの取引実績を築いてきた。加えて、北海道を地盤とする三菱重工グループ製エンジンの有力代理店である敷島機器(本社:札幌市東区)の親会社でもあり、かねて敷島機器の事業拡大に向けた新戦略も検討してきた経緯がある。漁船市場のさらなる深耕を目指すMHIETおよびMHIESと、きめ細かいマーケティングで漁船建造を手掛ける各地の造船所や漁業組合などに積極営業展開を狙う西華産業、両者の目標が一致し、今回の協業合意に至ったもの。
三菱重工グループは、MHIETならびにMHIESを通じて、西華産業グループと緊密に連携しながら、国内舶用エンジン事業における競争力強化ならびに販売シェア拡大に邁進していく。