神戸製鋼、非汎用圧縮機事業の中国生産拠点を子会社化

 ㈱神戸製鋼所は6月3日、中国において石油精製・化学プラント、天然ガスプラント等の心臓部に用いられる非汎用圧縮機の製造・設計・販売を行う無錫圧縮機股份有限公司(WUXI Compressor Co., Ltd.以下 WCC社)を2020年4月に株式の追加取得により子会社化したと発表した。

 神戸製鋼所は、中国における非汎用圧縮機の需要拡大に対応するため、2011年に無錫威克集団有限公司(Wuxi Victor Group Co., Ltd.以下 VICTOR社)からWCC社の株式44.3%を取得し、資本参加した。その後、WCC社は製造・設計・販売能力の向上を図ってきたが、このほどVictor社から25.7%の株式を追加取得することに合意し、WCC社は神戸製鋼所70%出資の子会社となった。

 今回の子会社化により、中国国内において更なる機動的な事業運営や営業力強化、きめ細やかなサービスを提供し、今後益々拡大する中国の非汎用圧縮機の需要に応えていくと共に、顧客の満足度向上にも貢献できる体制が整う。

 また、神戸製鋼所グループの非汎用圧縮機事業は日・米・中に製造拠点、ドイツ・UAE・ブラジル・フィリピン・シンガポールに販売・サービス拠点を有しており、今後、そうした他拠点とのグループ一体運営の強化により、最適生産・最適販売体制の構築を進め、更なる事業拡大を図っていく。

<WCC社概要>

会社名:無錫圧縮機股份有限公司(WUXI Compressor Co., Ltd.)

代表者:総経理 松本哲也

所在地:江蘇省無錫市

資本金:150百万元

出資比率:

【追加取得前】Victor社51.5%、神鋼投資有限公司44.3%、その他4.2%

【追加取得後】神鋼投資有限公司70.0%、Victor社27.9%、その他2.1%

事業内容:圧縮機の設計、製造、販売等 従業員数:477名(2019年末時点)

沿革:1955年 国営会社として設立

1992年 株式会社化

2011年 神戸製鋼所が資本参加 売上高:642百万元(97億円)

※2019年度実績、15円/元換算

■非汎用圧縮機事業について:神戸製鋼所は、圧縮機における主要な方式であるスクリュ式、レシプロ式、ターボ式の3種類を製造可能な世界でも数少ないメーカーの一つであり、特に非汎用スクリュ式では世界トップシェアを有している。神戸製鋼所機械事業部門の現中期経営計画においても「圧縮機事業の拡大」を方針として掲げており、成長戦略事業として位置づけられている。

 画像・上:WCC社外観

 画像・下:非汎用圧縮機 スクリュ式

 詳細は、ニュースリリース