日立造船、2019年度売上は6.4%増の3,764億円、20年度見通しは3,800億円

 日立造船が発表した2020年3月期(2019年度)連結業績によると、受注高は、環境・プラント部門の増加等により、前期を上回る400,461百万円、売上高は、環境・プラント部門の減少等により、前期を下回る376,437百万円、営業利益は、環境・プラント部門の減少により、前期を下回る5,907百万円となった。これに伴い、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益についても、それぞれ前期を下回る3,365百万円及び2,171百万円となった。(数値表記は原文尊重)

■連結業績の概要

 2019年度の経済情勢は、海外では、中国での景気の持ち直しや米国経済の堅調な推移に支えられ、緩やかに回復した。国内でも、雇用情勢の着実な改善や設備投資の持ち直し等が見られ、景気は緩やかな回復基調が続いた。日立造船グループでは、2017年度からスタートした中期経営計画「Change & Growth」のもと、事業基盤の再構築と生産性向上、グループ総合力の発揮及びポートフォリオ・マネジメントの推進を基本戦略として、各種重点施策を鋭意推進してきた。

 日立造船2019年データ

■セグメントの概況

<環境・プラント部門>

 前期に大型プラント建設工事が進捗した反動等により、売上高は前期を下回る231,798百万円。また、個別工事のコスト増加等により、営業利益も前期を下回る1,316百万円となった。

<機械部門>

 精密機械の案件増加があったものの、舶用原動機の案件減少等により、売上高は前期を下回る100,627百万円。一方、営業利益は前期を上回る2,503百万円となった。

<インフラ部門>

 大口工事の売上減少等により、売上高は前期を下回る28,248百万円となったものの、営業利益は前期を上回る1,400百万円となった。

<その他部門>

 売上高は前期を上回る15,762百万円となり、営業利益も前期を上回る698百万円となった。

■次期見通し

 次期(2020年度)の連結業績の見通しについては、経済環境が回復基調にあることを見込んで、受注高は、当期を上回る430,000百万円を目標とした。一方、売上高は、環境・プラント部門における大口工事の進捗を織り込み、当期と同程度の380,000百万円となる見込み。損益面では、営業利益は、環境・プラント部門の収益回復を織り込み、2019年度を上回る12,500百万円となる見込み。また、経常利益は9,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は5,000百万円となる見込み。

 日立造船の2020年3月期決算短信

 決算説明資料