SMC、2019年度売上は8.8%減の5,260億円、20年度予想は14.4%減の4,500億円(更新)

 SMCが5月15日に発表した2020年3月期(2019年度)連結業績によると、売上高は526,000百万円(前期比8.8%減)となり、主に減収の影響から営業利益は146,254百万円(同18.8%減)となった。受取利息の増加及び為替差損の発生などから経常利益は158,450百万円(同20.1% 減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は110,500百万円(同15.4%減)となった。自己資本当期純利益率(ROE)は、前期に比べ2.0ポイント低下して8.9%となった。(数値表記は原文を尊重しています)

 SMC2019年度データ

■2019年度の経営成績概況

 2019年度における世界経済は、米中貿易摩擦の長期化などによる先行き不透明感から幅広い業種で設備投資を手控える動きが続く中、2020年に入って以降は新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により大きな打撃を受けるなど、非常に厳しい状況で推移した。

 自動制御機器(空気圧機器)の需要は、半導体関連産業向けが北米及びアジアを中心に年度後半から回復基調に転じたが、自動車関連及び工作機械関連向けは世界的に低迷が続いた。このような状況の中でSMCグループは、国内外における製品供給体制の強化及び合理化・コストダウン、省エネ 性能に優れた新製品の開発、グローバル連携による積極的な販売活動の推進などの課題に引続き取り組んだ。

■今後の見通し

 足元の需要動向は、アジアを中心に半導体関連向けが増加しているほか、食品機械・医療機器向けは堅調だが、自動車関連及び工作機械関連向けでは減少傾向が続いている。

 新型コロナウイルス感染症の拡大は収束の見通しが立たず、各国政府による財政政策をもってしても、過去最大級の景気後退が予測されるなど、非常に深刻な状況が続くものと想定される。

 SMCグループは引続き、需要の立ち上がりに対応するための生産能力の確保と販売・物流体制の充実、情報ネットワークの整備に努める。

 次期の連結業績については、先行きが極めて不透明な状況下だが、1米ドル=106円、1ユーロ=116円、1人民元=15円の為替レートを前提に、売上高450,000百万円、営業利益92,000百万円、経常利益100,000百万 円、親会社株主に帰属する当期純利益72,000百万円と予想している。

 

 

 

 

 

 

 SMCの2020年3月期決算短信

 SMCの決算説明会資料(2020年月19日追加)