㈱ソディックが5月12日に発表した2020年12月期第1四半期(1~3月)連結業績によると、売上高130億30百万円(前年同期比30.8%減)、営業損失88百万円(前年同期は+20億93百万円)、経常損失67百万円(前年同期は+21億68百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失18百万円(前年同期は+14億60百万円)となった。(数値表記は原文を尊重しています)
■経営成績に関する説明
1~3月の経済状況は、全世界的に新型コロナウイルス感染拡大の影響により、経済活動が抑制され、急速に減速している。また、先行きについても厳しい状況が継続すると見込まれ、内外経済をさらに下振れさせるリスクが顕在化している。このような事業環境の中、ソディックグループは、長期経営計画「Next Stage 2026 ~Toward Further Growth~」を掲げ、「創造」「実行」「苦労・克服」という創業精神を基盤に豊かな未来につながる技術を磨き、ものづくりを通して持続可能な社会の実現にチャレンジしている。営業活動では、世界各地の展示会に出展してソディックブランドを強化する計画は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により相次いで中止となったが、2月初旬にソディック西日本支店及び東日本支店において顧客、代理店等を招待しプライベートショーを開催した。昨年10月に発表した新製品の形彫り放電加工機「AL40G」を初披露したほか、金属3Dプリンタで製造した金型を用いた高精度成形品やIoTを活用した生産管理システムなど様々な機械を展示し、高精度加工に対応するソディックの製品群をアピールするなど積極的な営業活動を展開した。
<工作機械事業>
売上高8,238百万円 (前年同期比 38.3%減)、営業利益197百万円 (同 1,993百万円減)。
最大市場である中国をはじめ全世界的に、新型コロナウイルス感染拡大の影響により景気が大幅に減速し、自動車やスマートフォン、電子部品など幅広い産業での事業活動停止等による製品出荷の後ろ倒しや設備投資を先送りする傾向が強く見られた結果、放電加工機の販売台数は大幅に減少した。一方で、新型コロナウイルスの感染拡大が収束しつつある中国においては、自動車やスマートフォン関連などで3月に受注が回復している。
セグメント利益も販売台数の減少に伴う工場稼働率の低下等により前年同期比で大幅に減少した。
<産業機械事業>
売上高 2,556百万円 (前年同期比 10.2%増)、営業利益 142百万円 (同 61百万円増)。
全世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響による経済活動の抑制はあるものの、5Gスマートフォンのアンテナ部品向けや監視カメラのレンズ向けに需要が見られ、販売台数は前年同期比で微増となった。また、3月に中国・アジアにおいて5G関連を中心に需要が拡大した結果、受注は前年同期比で大幅に増加している。
<食品機械事業>
売上高 782百万円 (前年同期比 56.0%減)、営業利益 25百万円 (同 311百万円減)。
各種製麺機、麺製造プラント、無菌包装米飯製造装置などの開発・製造・販売、その保守サービスを行っている。
製麺機関連で既存顧客からのメンテナンスや設備増強のほか、衛生面や省人化を目的とした需要増が見られたものの、主要な案件の売上見込み時期が下期以降であることに加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響による設備投資の先送りの動きもあった。また、前年同期には製麺関連の大口案件があったことから、売上高は前年同期比で大幅に減少した。
<その他>
売上高 1,453百万円 (前年同期比 6.1%増)、営業利益 60百万円 (同 67百万円増)。
精密コネクタなどの受託生産を行う精密金型・精密成形事業、リニアモータやセラミックス部材の販売等を行う要素技術事業から構成されている。
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、セラミックスの需要の減速は継続しているものの、金型成形事業の需要回復もあり、売上高は前年同期比で増加した。
■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
2020年2月14日に公表した業績予想は変更していない。
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