三菱重工、2019年度受注は8.2%増の4兆1,686億円、売上収益は0.9%減の4兆413億円

 三菱重工業が5月11日に発表した2020年3月期(2019年度)連結業績によると、受注高は前年度比8.2%増の4兆1,686億円、売上収益は同0.9%減の4兆413億円、事業利益は前年度の2,005億円から△295億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同21.0%減の1,072億円となった。

 2019年度における世界経済は、米中貿易摩擦、英国のEU 離脱問題など懸念材料がありつつも緩やかな回復傾向にあったが、年明け以降、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な流行により急激に失速した。我が国経済も、厳しい輸出環境の中で全体的には回復基調にあったが、世界経済と同様に、年度末にかけて大幅に下押しされる状況となった。

 三菱重工2019年度データ

<2019年度決算の概要>

 2019年度における連結受注高は、インダストリー&社会基盤部門が減少したものの、パワー部門と航空・防衛・宇宙部門が増加したことにより、前年度を 3,152 億円上回る 4 兆 1,686 億円となった。

 売上収益は、パワー部門と航空・防衛・宇宙部門が増加したものの、インダストリー&社会基盤部門が減少したことにより、前年度並みの 4 兆 413 億円となった。

 事業損益は、パワー部門が増加したものの、航空・防衛・宇宙部門で SpaceJet 関連資産の減損損失を計上したことなどにより、前年度から 2,301 億円悪化して 295 億円の損失、税引前損益も前年度から 2,277 億円悪化して 326 億円の損失となった。

 また、親会社の所有者に帰属する当期利益は、繰延税金資産の計上による益があったものの、前年度を 231 億円下回る 871 億円となった。

<2020 年度の業績見通し>

 2020 年度の業績は、売上収益3 兆 8,000 億円、事業利益 0 円、税引前利益 0 円、親会社の所有者に帰属する当期利益 0 円の見通し。

(未確定外貨に係る円の対ドル、ユーロの為替レートの前提は、1ドル 110 円、1ユーロ 120 円)

 三菱重工業の2020年3月期決算短信

 2019年度決算説明資料