三菱日立パワーシステムズ(MHPS)、台湾電力の大潭発電所(桃園市)向けに蒸気タービン設備を受注

・7号機の天然ガス焚きガスタービン・シンプルサイクル発電設備をGTCC化

・複合サイクルでの運転開始は2023年11月予定

・現状60万kWの出力を50%向上させ90万kWへ

 三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は4月21日、台湾の首都・台北から西へ約50 kmの位置にある大潭(ダータン)火力発電所(桃園市)向けに、蒸気タービン発電設備を受注したと発表した。ガスタービン・シンプルサイクル発電方式をガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)化することなどにより、高効率化するものです。現状約60万kWの発電能力を約90万kWまで約50%向上させる。GTCCでの運転開始は2023年11月を予定している。

 この発電所は、台湾公営の台湾電力(台湾電力股份有限公司、Taiwan Power Company:TPC)が運営しているもので、現在7号機までが稼働しており、天然ガス焚き発電所としてはアジア最大級を誇っている。

 対象である7号機の発電設備は、他社が納入したガスタービン2基からなり、2018年から運転を開始している。同発電所の1号機から6号機はMHPSが出力総計420万kWのGTCC発電設備を納入しており、7号機向けにも機器を供給することとなる。

 今回の工事は三菱商事と共同受注したもので、MHPSは蒸気タービン1基、発電機1基ならびに補機・補修部品を供給。蒸気タービンおよび発電機はMHPS日立工場(茨城県日立市)で製作する。

 台湾の総発電量の75%を担うTPC では、台湾全土で円滑に電力を供給できるよう発電設備の能力増強が進められており、ガス火力発電には依然として大きな期待が寄せられている。MHPSも2013年にTPCから通霄発電所(苗栗県)向けに出力総計260万kWのGTCC設備を受注しており、今回のGTCC化プロジェクトも発電設備増強計画の一環として推進されたもの。

 MHPSは、今後もGTCC発電システム化など、最先端の発電ソリューションを提供することで、世界の経済発展に不可欠な電力の安定供給に寄与するとともに、エネルギーの脱・低炭素化を促進し地球環境の保全に貢献していく。

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