岩谷産業、液化炭酸ガス製造設備(千葉県)の能力を2倍に増強

・炭酸ガスの安定供給体制の確保を図る

 岩谷産業は4月20日、液化炭酸ガスの安定供給に向けて、2021年7月の稼働を目標に、千葉県にある液化炭酸ガス製造設備の製造能力を2倍に増強すると発表した。

 岩谷産業では、国内の石油精製やアンモニア製造などの化学プラントから副生された高純度の炭酸ガスを原料に、液化・精製の過程を経て市場へ販売をしている。しかし、昨今の石油化学製品の生産量減少により、需要が増加する夏場を中心に炭酸ガスの原料を十分に確保することが困難な状況となっている。そのため、遠方の液化炭酸プラントからの長距離輸送や、炭酸ガスを原料とするドライアイスの輸入調達などの対応を余儀なくされている。

 また、炭酸ガスについては炭酸飲料向けや菜園向けの需要増が今後も見込まれることから、岩谷産業では全国の顧客へ更なる安定供給を図るため、主力拠点である岩谷瓦斯㈱千葉工場において液化炭酸ガス製造設備の増設を行う。原料ガスについては従来通り、コスモ石油㈱千葉製油所で発生する炭酸ガスを有効利用する。

 岩谷産業は、今後も炭酸ガスの安定供給体制の確保に継続して取り組んでいく。

<設備増強の概要>

稼働時期:2021年7月

生産能力(増強):液化炭酸ガス 約43,000t/年

※増設により既設プラントを含めると最大86,000t/年の生産能力を有す。

貯槽量:総貯蔵量 1,100t(200t×2基,100t×7基)

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