東芝エネルギーシステムズグループ会社の東芝電力流通システムガルフ社は4月16日、イラク電力省向けガス絶縁開閉装置(GIS)と電力用変圧器を豊田通商から受注したと発表した。豊田通商およびエジプトのエンジニアリング会社ELSEWEDY Electric For Power System Projects(以下、エルスウェディ社)が共同でイラク電力省と締結したEPC注契約に基づき受注したもので、2021年4月から機器納入を開始する予定。
今回受注したのはイラク電力省がイラク共和国中部バービル県に建設を計画している400kVクラスの大型変電所向け400kV GIS、132kVGISおよび400kV変圧器です。400kVGISは東芝エネルギーシステムズの浜川崎工場で製造し、132kVGIS および400kV変圧器はインドの拠点である東芝電力流通システム・インド社(以下、TTDI)で製造する予定。
東芝エネルギーシステムズグループは、2017年に同国向けのGISおよび変圧器を豊田通商から受注しており、製品の技術力と信頼性が評価され、さらなる受注に至った。同案件においても浜川崎工場、及びTTDIから高品質で価格競争力の高い製品を提供する。
イラク共和国では湾岸戦争が終結し、2006年に新政府が発足して以降、経済復興に向けた送電網の整備が進められている。都市部を中心に慢性的な電力不足が課題となっており、送変電設備の早急な整備が必要とされている。
東芝エネルギーシステムズグループは、送変電・配電(T&D)機器事業において2013年にインドの製造拠点であるTTDIを設立し、グローバル展開を進めています。今後もイラクをはじめ、電力需要の伸びが期待される中東諸国やインド、アフリカなどを注力地域として、同事業におけるグローバル展開をさらに加速していく。
注:EPC(Engineering Procurement and Construction):設計(Engineering)、調達(Procurement)、据付工事(Construction)