・電力供給の安定化を通じて、同国の発展に貢献
豊田通商は4月14日、ミャンマー電力エネルギー省 電力発電公社から、同国のセダウジ水力発電所の改修プロジェクトを受注したと発表した。受注額は約43億円で、日本政府が独立行政法人国際協力機構(JICA)を通じて実施する有償資金協力によって資金供与される。完工は、2024年2月を予定している。
1.電力事情
ミャンマーでは、経済成長に伴い電力需要が高まっており、供給力確保が急務となっている。同国の電力需要の約6割は水力発電所で賄われているが、多くの発電所で設備の老朽化による出力低下が発生し、定常的に計画停電が行われている。
今回、改修を実施するセダウジ水力発電所は、ミャンマー第2の都市であるマンダレーの北東約100kmにあり、同都市の電力需要の約10~15%(年間発電量130GWh)を賄っている。同発電所は1989年に運転開始後、一度も改修されないまま30年以上にわたって使用されており、主要機器の劣化と損傷が課題となっている。
2.プロジェクト内容
プロジェクトは、セダウジ水力発電所の主要機器(水車・発電機など)と水門の改修を実施する。水車と制御装置は東芝エネルギーシステムズから、発電機は㈱明電舎から調達する。また、水門の関連機器は日立造船に発注する。同プロジェクトによって、セダウジ水力発電所の出力が回復し、今後も安定的に電源として使用することが可能となる。
経済発展とともにエネルギーインフラ整備の重要性が高まるミャンマーにおいて、水力発電所などの再生可能エネルギーの利活用推進を通じて、同国の発展に貢献していく。
<事業概要>
・発電所名:セダウジ水力発電所
・契約先:ミャンマー電力エネルギー省 電力発電公社
・契約概要:
発電所改修と技術指導員派遣の請負
・主要機器(水車・発電機など)と水門の改修
・改修工事における技術指導
・完工時期:2024年2月(予定)
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