・容器成型含む一貫生産、多品種対応、生産能力3倍に
サンスター(本社:大阪府高槻市)は4月6日、山梨県が推進するメディカル・デバイス・コリドー計画に賛同し、山梨県南アルプス市の山梨工場の敷地内に、約50億円を投じて洗口液などを生産する新工場棟を建設すると発表した。2020年4月に着工、2021年度内の稼働を予定している。
新工場は、少量~大容量までの多種のボトルに対応できる容器成型工程を含む一貫生産に対応、2020年4月中旬に着工し、2021年度内の稼働を目指す。新工場稼働後は、現在洗口液を生産している大阪・高槻工場での生産数を調整、日本での洗口液生産能力を最大で3倍に高めていき、国内外で市場が伸びている洗口液における事業拡大を目指す。
サンスターは、大阪府高槻市にハミガキ、洗口液などを生産する高槻工場を持ち、その周辺に複数の営業・研究施設などがある。現在、これらの施設を集結させて製品開発を加速させるための再開発プロジェクト「新みらい高槻プロジェクト」を進めている。
今回の新工場建設に当たっては、これら国内拠点開発を進める中で生産拠点の見直しも行い、洗口液の生産については、最大の需要地である関東圏に近い山梨工場の敷地内に建設することとしたもの。
■新工場の主な特徴
1.少量から大容量の多種ボトルに対応する容器成型・充填・包装に対応した一貫生産ライン
2.自動倉庫、無人搬送車、ロボット設備などによる自動化の推進
3.屋上への太陽光発電パネル設置、高効率空調などによる環境負荷低減対応
4.新耐震建築強度基準値の1.25倍の耐震強度を確保
<新工場概要>
所在地:山梨県南アルプス市宮沢181-1(サンスター技研山梨工場敷地内)
建築面積:約5,000㎡
延床面積:約7,000㎡
階数:地上2階建
生産能力:現 高槻工場比3倍
生産品目:洗口液など
投資規模:約50億円
着工時期(予定):2020年4月
稼動開始(予定):2021年度内
※上記は計画段階のものであり、内容等は変更になる可能性がある。
■サンスターグループについて
サンスターは1932年、自転車パンク修理用ゴム糊や自転車部品の事業で起業。ゴム糊の金属チューブ製造設備を活用してハミガキを製品化したところヒットして主力事業となり、健康食品、化粧品などの事業も展開している。一方、自転車部品の事業はオートバイ用スプロケット(歯車部品)やブレーキディスクの事業に発展、ゴム糊の事業は、自動車組立用・建築施工用接着剤・シーリング材の事業へと発展している。
現在は、持株会社サンスターSA(スイス・エトワ)を中心に、オーラルケア、健康食品、化粧品など消費者用製品・サービスをグローバルに統括するサンスター・スイスSA(スイス)と、自動車・建築用接着剤・シーリング材やオートバイ・自動車用金属部品など産業用製品・サービスをグローバルに統括するサンスター・シンガポールPte. Ltd. (シンガポール) を中核会社とする企業グループを形成している。
今回新たに建設する洗口液工場の運営主体サンスターはサンスター・スイスSAの子会社。隣接するサンスター技研山梨工場(接着剤・シーリング材を生産)の運営主体サンスター技研は、サンスター・シンガポールPte. Ltd. の子会社。
画像:サンスター山梨洗口液工場 外観イメージ(完成予想図)
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