川崎重工、沖縄電力より天然ガスを燃料とするデュアル・フューエルエンジン発電設備を受注

・国内で初めて事業用発電プラントとして天然ガス燃料を使用

 川崎重工業は4月9日、定格出力12MWのデュアル・フューエル(二元燃料)エンジン発電設備2基を沖縄電力から宮古第二発電所(沖縄県宮古島市)向けに受注したと発表した。今回受注した発電設備は、事業用発電で天然ガスと重油の両方を燃料とする国内初のエンジン発電設備となり、運用中に燃料の切り替えが可能な4サイクルエンジンで、2021年度内に運転開始予定。

 沖縄電力では、現在10の離島系統で重油を燃料としたディーゼル発電設備により電気を供給している。今回、デュアル・フューエルエンジン発電設備を導入し、主燃料として天然ガスを使用した場合、従来比でNOxの排出を約80%、CO2の排出を約20%、SOxの排出を約99%削減し、環境性能に優れた運用を実現する。また、長期貯蔵が容易な重油でも運用が可能であるため安定した電源供給が可能。

 川崎重工は、これまで沖縄電力向けに数多くの発電設備を納入してきた。2011年と2015年に石垣第二発電所へ納入した世界最大規模の定格出力18MWの4サイクル中速ディーゼルエンジンによる発電設備をはじめ、10MW級ディーゼル発電設備やガスタービン発電設備、移動電源車について豊富な実績を有している。今回の受注は、川崎重工の離島向け発電設備の豊富な実績と高い技術力が評価された。

 再生可能エネルギーの普及により、国内外ともに電源の多様化が進む中で、川崎重工は今後も、個々の顧客ニーズを踏まえ、同社の持つ多彩なエネルギー製品の特徴を活かして、分散型発電システムの受注・拡販に取り組み、エネルギー・環境ビジネスを積極的に展開していく。

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