三菱商事、シンガポール5社、千代田化工とシンガポールの持続可能な水素経済実現に向け協力

 三菱商事は3月30日、シンガポールの民間5社、City Gas社、 Jurong Port社、 PSA Corporation Limited社、 Sembcorp Industries 社、 Singapore LNG Corporation社, および千代田化工建設と、シンガポール政府関係者の同席の下、シンガポール共和国の持続可能な水素経済の実現に向けた相互協力について覚書を締結したと発表した。

 シンガポール政府は、長期低排出発展戦略(Long-Term Low-Emissions Development Strategy)を2020年に発表し、2050年までに同国CO2排出量を2030年の半分(年間3,300万トン)に削減し、21世紀後半のできるだけ早い時期に「CO2排出量実質ゼロ」を達成することを目標している。同政府は、この目標実現において、水素および低炭素技術の導入を重要な取り組みの一つと位置付けており、その導入を推進することで、環境性、経済性、信頼性、持続可能性のバランスが取れた優れたエネルギーシステムへの転換を目指している。

 この取り組みを推進する上で、千代田化工の水素貯蔵・輸送技術(スペラ水素®)は、重要な役割を果たすことが期待されており、同技術の導入および関連する事業機会に高い関心を持った上記企業間で、これまで協議を重ねてきた。

 今回、覚書を締結し、この7社はシンガポールの長期CO2排出量削減に向け、また、競争力のある持続可能な未来に向け、水素の輸入および利用を進める事業の実現に向け、技術および商務面の評価・検討を協力して進めていく。

 三菱商事は、昨年5月に発表した「千代田化工建設株式会社 再生支援について」に基づき千代田化工再生支援を着実に進めている。千代田化工の成長戦略の実現に向け、EPC以外の分野での事業候補となる水素事業への取組を後押し・支援し、事業推進を通じた地球環境の保全・持続可能な社会発展を目指す。

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