日精樹脂工業が2月7日に発表した2020年3月期第3四半期連結累計期間(2019年4~12月)業績によると、主力である射出成形機の需要が低迷したことから、売上高合計は292億円(前年同期比9.4%減)となった。製品別売上高については、射出成形機売上高は211億2,600万円(同15.3%減)、周辺機器売上高は18億2,600万円(同4.7%減)となったが、部品売上高は40億3,700円(同1.8%増)、金型等の売上高は22億900万円(同54.4%増)となった。
利益面は、射出成形機の売上が減少したこと等により、営業利益は11億9,400万円(前年同期比57.7%減)、経常利益は12億9,200万円(同54.8%減)、この結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は8億1,300万円(同60.5%減)となった。
2019年4~12月期における世界経済は、米中貿易摩擦の長期化および中国経済の先行き不安等から不透明な状況が継続。国内経済は、雇用・所得環境の改善を背景に回復基調で推移した。射出成形機業界は、国内企業の需要は減速しており、設備投資等について消極的となっている。また、海外では米中貿易摩擦および中東情勢不安等から、先行きは不透明な状況が継続している。
このような状況の中、日精樹脂工業グループは、長期的観点からの成長戦略や業績目標を見据え、2026年3月期を最終年度とする「フューチャーデザイン2026」の策定と同時に第64期(2019年度)を初年度とする第三次中期経営計画を策定し事業展開を推し進めた。
■セグメントの状況
<日本> 自動車関連を中心に需要が前年並みだったこと等により、売上高(外部売上高)は167億1,200万円(前年同期比4.0%増)と増加したが、営業費用等が増加したことからセグメント利益は8億9,100万円(同47.1%減)となった。
<アメリカ地域> 自動車関連を中心に需要が低迷したこと等から、売上高(外部売上高)は53億2,500万円(前年同期比26.2%減)、射出成形機の売上が減少したことからセグメント利益は1億3,300万円(同58.7%減)となった。
<アジア地域> 自動車関連を中心に中国等での需要が鈍化したこと等から、売上高(外部売上高)は71億6,200万円(前年同期比20.0%減)、価格競争の激化や営業費用等が増加したことからセグメント利益は3億3,600万円(同43.8%減)となった。
■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
2020年3月期の連結業績については、2019年11月8日に公表した以下の予想値を据え置いた。売上高380億円(前期比13.8%減)、営業利益16億円(同:54.4%減)、経常利益16億5,000万円(同54.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益11億5,000万円(同55.6%減)。
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