日立建機、情報誌「TIERRA+」No.130を発刊-特集は、「働き方、変えてみる?」

 日立建機はこのほど、情報誌「TIERRA+(ティエラプラス)」No.130(2020年1月)を発刊した。今号の特集は、「働き方、変えてみる?」。

 2019年4月より「働き方改革関連法」が順次施行されている。仕事のマニュアル化が難しい建設業でも24年4月には時間外労働の上限が罰則付きで規定される。

 今回の特集では、従業員の幸福度を高めて生産性を上げる真の働き方改革のヒントを外部の有識者が、「今さら聞けない「働き方改革」のギモン」、「幸せで安全に働くためのコミュニケーション術」、「ここまで変わる近未来の働き方」を分かりやすく解説している。

 例えば、・・・・・長時間労働是正を導入すると売上が落ちませんか? これに対し、白河桃子氏(相模女子大学客員教授・ジャーナリスト)の回答は、

 <まず業務の効率化を徹底しましょう。労働時間をスリム化するなら、業務の効率化は絶対に必要です。なかでも効果が高いのは「ペーパーレス化」。書類を持ちまわってハンコを数人からもらうといった非効率的な作業をなくすだけで、かなりの時間節約になります。また、年に1回、必ず「会社全体の業務を見直し、その4分の1を削減する」という取り組みも有効。業務を「時間」と「売上」で整理し、「時間がかかっているのに売上につながっていない仕事」を整理しましょう。>といったことが各コーナーで幾つか紹介されている。

 「世界の現場から」のコーナーは、「所有でなくレンタルで先端建設機械の価値を享受」、「世界で波及している建設機械のレンタル革命」の2本の記事は、世界的な趨勢を紹介。

 日立建機ヨーロッパは、2018年にプレミアムレンタルを開始。レンタル専任部門が市場の需要を見極め、顧客のビジネスに応じた柔軟な契約をサポートしている。シェアリングエコノミーの拡大に応じて2020年にはプレミアムレンタル向けに1,000台の油圧ショベルとホイールローダーを保有する予定という。日本では5割以上がレンタル、英国などレンタル比率が8割と高い地域もあるが、欧州大陸でもレンタル比率が高まっている。最近では、米国でも3割、巨大市場の中国でもレンタル化が始まっている。小型機需要の拡大とレンタルは、世界の趨勢ともいえそう。

 「ソリューションリンケージ」は、㈱尾花組(和歌山県田辺市)におけるICT施工ソリューションを紹介。

 和歌山県南部のすさみ町から串本町までの地域では、国道42号線が唯一の幹線道路。だが、急カーブなど線形の厳しい箇所や、大雨によるのり面崩落、台風による越波などにより被災するリスクの高い箇所が多数ある。

 紀伊半島南部は、何せ山だらけ(編者出身地)。山間部の工事現場は、衛星電波の受信状態が安定しない。今回の記事では、日立建機の工夫と迅速なサービスで受信の問題は解決したとのこと。ICT建機により、この道路が早く開通し、国土強靭化対策だけでなく、南紀熊野ジオパークといった景勝地の観光による地域活性化にも期待が持てそう。

 No130号