三菱ロジスネクスト、2019年4~12月期売上は1.3%増の3,346億円、通期見通しは下方修正

 三菱ロジスネクストが2月6日に発表した2020年3月期第3四半期連結累計期間(2019年4~12月)連結業績によると、売上高は、3,346億3,300万円(前年同期比1.3%増)となった。利益面については、営業利益は米州及び中国地域の減益が影響し、67億8,900万円(同23.6%減)、経常利益は65億円(同31.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は30億3,400万円(同39.9%減)となった。

 三菱ロジスネクスト2019年4~12月期データ

 なお、のれん償却等の影響を除くと、営業利益は140億4,900万円(前年同期比9.4%減)となり、営業利益率は4.2%(前年同期比0.5ポイント減少)となっている。

 また、2019年7月1日にその全株式を取得したEquipment Depot, Inc.(以下、「EQD社」)については、決算日を12月31日から3月31日に変更したことに伴い、当第3四半期連結累計期間に係る四半期連結損益計算書に2019年7月1日から2019年12月31日までの6ヶ月間の業績が含まれている。

■経営成績に関する説明

 2019年4~12月期における世界経済は、一言で言えば非常に厳しい形での推移となった。米中貿易摩擦は依然、収まりを見せず、英国のBrexitは確実となる中、中東を中心とした地政学的脅威が現実味を帯びてくるなど不安がさらに増大する結果となった。各国は金融緩和を進めるなどの対策を講じるものの、全世界的な製造業の停滞は収まりを見せず、結果としてシステム投資以外への設備投資が大きく抑制される形となった。

 一方、日本経済の動向をみると、各種指標は依然堅調さを示しているものの、製造業の停滞による投資抑制は顕著となっており、停滞の様相が明確となっている。これらの状況から物流機器業界にとっては全世界的に強い向かい風の状況にあるといわざるを得ず、今後の市場動向への不安が増大している。

■セグメントの経営成績

<国内事業>

 売上高は、海外市場の停滞により輸出が減少した影響があったものの、ほぼ前年同期比並みの1,323億6,700万円(前年同期比1.6%減)となった。セグメント利益については、セグメント間の内部売上高の減少、経費の増加等により、15億5,300万円(同51.0%減)となった。

 なお、のれん等償却の影響を除くと、セグメント利益は50億9,000万円(同24.0%減)となっている。

<海外事業>

 米州のEQD社の新規連結等により、売上高は2,022億6,600万円(前年同期比3.3%増)となった。セグメント利益については、経費の増加、EQD社取得に伴う関連費用の発生及びのれん等償却費の増加もあり、52億3,500万円(同8.3%減)となった。

 なお、のれん等償却の影響を除くと、セグメント利益は89億5,800万円(同1.7%増)となっている。

■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明

 連結業績予想については、4~12月期の業績およびグループを取り巻く市場環境を踏まえ、連結売上高4,500億円(前回予想:4,900億円)、営業利益92億円(140億円)、経常利益87億円(130億円)、親会社株主に帰属する当期純利益42億円(70億円)に修正した。

 修正の理由:米中貿易摩擦、英国のEU離脱、中東情勢など、世界経済は依然として不透明な状況にある中、製造業を中心とする設備投資の減少を受けて、世界のフォークリフト市場の縮小が顕著となっている。加えて年初来の中国武漢の新型コロナウィルス感染の拡大が企業業績に及ぼす影響も懸念されている。これらの状況により、売上高および営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の各項目に関し、2020 年3月期通期連結業績予想を修正した。

 のれん等償却額の影響を除く営業利益は、前回発表予想時に想定していた250 億円から今回の修正に際しては190 億円と60 億円の減額を予想している。

 三菱ロジスネクストの2020年3月期第3四半期決算短信