経済産業省:2019年12月16日
・ 産学が連携した「未来ロボティクスエンジニア育成協議会」設立に向けた覚書が締結されます
略称はCHERSI
本年7月に取りまとめ・公表しました「ロボットによる社会変革推進計画」に基づき、今般、産業用ロボットメーカ6社、FA・ロボットシステムインテグレータ協会、(独)国立高等専門学校機構等が連携して、ロボットに関わる人材育成を行う「未来ロボティクスエンジニア育成協議会」の設立に向けた覚書を締結することとなりました。
1.経緯
1. 本年7月に、内閣府、文部科学省、厚生労働省、当省が合同で、「ロボットによる社会変革推進会議」(座長:佐藤知正東京大学名誉教授)を開催し、「ロボットによる社会変革推進計画」を取りまとめました。この中で、将来のロボット人材の育成に向けて、産学が連携した人材育成枠組の構築(産業界と高専等が連携して実施する体制構築)を一つの施策として掲げたところです。
2. また、当省が文部科学省の協力の下、高等専門学校や工業高校に対するヒアリングを進めてきたところ、「第4次産業革命が進展していく中、先生に対する実際の製造現場で必要とされる技能や技術などのスキルアップが課題」、「学生が実習で使う機材がとても古い」といった声が多く聞かれました。
3. 既に一部の地域では、当該地域に立地する企業と高等専門学校や工業高校が連携し、教員や学生、生徒の人材育成に向けた取組が進められていますが、1.及び2.に加えて、ロボットメーカ、システムインテグレータのみならずユーザにもロボットに関するリテラシーがますます必要となっている点などを踏まえて、これらの取組を面的に拡大し、オールジャパンで取り組んでいくことが不可欠です。
4. このため、本年7月以降、当省では、「産学が連携した人材育成枠組構築検討会」を開催し、産業界(川崎重工業株式会社、株式会社デンソー、ファナック株式会社、株式会社不二越、三菱電機株式会社、株式会社安川電機、FA・ロボットシステムインテグレータ協会)、独立行政法人国立高等専門学校機構、栃木県立足利工業高等学校等が結集し、産学が連携した人材育成の体制構築について検討を重ねてきました。
2.「未来ロボティクスエンジニア育成協議会」について
1. 今般、上記メンバーを中心に、産業界と高等専門学校等が相互に連携して、将来のロボットエンジニアやシステムインテグレータに係る人材育成を推進するため、教員向けインターンシップや企業エンジニアの学校への派遣といった、「高等専門学校等から産業界に対するニーズ」と「産業界の有するシーズ」のマッチングを担う協議会の設立に向けた具体的な準備を進めるため、覚書を締結し、同協議会を「未来ロボティクスエンジニア育成協議会(英語名:The Consortium of Human Education for Future Robot System Integration、略称:CHERSI(チェルシー))」とすることとしました。
2. 「未来ロボティクスエンジニア育成協議会」は、「ロボット革命イニシアティブ協議会」(「ロボット新戦略」(平成27年2月10日、日本経済再生本部決定)に基づき設立された協議会。通称、RRI。)の下に事務局を設置し、令和2年度から、RRIの取組の一つとして、本格的な活動の開始を目指します。それまでの間、「未来ロボティクスエンジニア育成協議会」の活動に関する具体的な実施事項等の検討に加え、本取組の参画企業等の拡大に向け、引き続き、関係者で調整を進めていくこととしています。
3. なお、本年12月18日(水曜日)から21日(土曜日)にかけて開催される国際ロボット展(主催:一般社団法人日本ロボット工業会、日刊工業新聞社)において、下記のとおり「未来ロボティクスエンジニア育成協議会」の設立に向けた覚書の締結式を実施します。
「国際ロボット展」将来に向けたロボット関連人材育成の方向性について
日時:令和元年12月18日(水曜日)12時45分~13時45分
場所:東京ビッグサイト西4ホール
*リリース内容から「ですます調」で表記しています。