エプソン、複数のロボットを一括管理できる「ロボット管理システム」を開発

– 工場運営やロボット保守作業の効率化を実現

 セイコーエプソン(以下エプソン)は12月16日、製造ラインにおいて複数のエプソン製ロボットを、ネットワーク接続されたPCやタブレット端末で一括管理できる「ロボット管理システム(Epson Robot Management System)」を開発したと発表した。同システムにより、エプソン製ロボットを用いてものづくりをする顧客の工場運営やロボット保守作業の効率化を実現する。

 開発した「ロボット管理システム」では、ネットワーク(イントラネット)接続されたPCやタブレット端末で工場内の産業用ロボットの集中監視とロボットの状態バックアップの取得、ファームウェア更新、動作プログラムの更新などを一括で行うことができる。

 従来、産業用ロボットを導入された顧客は、複数台のロボット1台1台を個別に監視、プログラム設定などを行う必要があり、現場の多数のロボットの定期的なバックアップやメンテナンス作業は煩雑で工数がかかり、トラブルが発生した場合は、復旧までに時間や手間を要した。同システムを導入することで、これらの課題を解決し、現場作業の効率化を図ることが可能となる。

 エプソンはこれまで、シミュレーター機能を用いた装置設計の効率化への貢献や、エプソン製ロボットと統合された力覚センサーや画像処理センサーによる装置立ち上げ時間の短縮など、顧客が複雑なアプリケーションをより簡単に実現できる環境づくりへの貢献に注力してきた。今後は、今回開発したロボット管理システムに加え、IoTにおける業界標準プロトコルOPC-UAへの準拠、AIを用いたロボット動作の効率化や故障予知システムなど、よりスマートなものづくり、工場運営をサポートするための開発、ソリューション提供を行っていく。

 12月18日から12月21日まで、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される「2019国際ロボット展」のエプソンブースにおいて、「ロボット監視システムによるブース内ロボットの稼働状況の表示」、「AIによる力覚センサーを用いたアプリケーションの機械学習による効率化」、「OPC-UAプロトコル対応に向けたコンセプト」の参考展示を行う。

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