日本貿易保険(NEXI)、バングラデシュ肥料プラントの融資保険を引受

 日本貿易保険(NEXI)は11月22日、バングラデシュの国営肥料製造会社であるバングラデシュ化学産業公社(Bangladesh Chemical IndustriesCorporation(BCIC))が行うGhorasal肥料プラント建設プロジェクト向け融資に対して、保険の引受を決定したと発表した。

 プロジェクトはBCICがバングラデシュの首都ダッカから北東50キロのGhorasalに新規肥料プラントを建設するもので、三菱重工業と中国化学工程第七建設有限公司(China National Chemical Engineering NO.7 Construction Co.,Ltd.)がEPCコントラクターとして参画する。

 プロジェクトに必要な資金は、三菱UFJ銀行・香港上海銀行東京支店(以下、本邦民間金融機関)及び国際協力銀行(JBIC)による協調融資(NEXI/JBICバイヤーズクレジットファシリティ)と、多数国間投資保証機関(Multilateral Investment Guarantee Agency(MIGA))保証付きの本邦民間金融機関による協調融資によって手当てされ、NEXI は、このうちNEXI/JBICバイヤーズクレジットファシリティの本邦民間金融機関の融資に対して保険の引受を行う。

 バングラデシュは、農林業が同国GDPの10%超を占め、労働人口の約40%が農業に従事する農業大国だが、昨今の経済成長・人口増加により肥料需要がますます旺盛になっている。こうした中、BCICが保有する既存肥料製造工場の老朽化が進み、一部肥料は輸入に頼っていたが、同プロジェクトにより肥料の国内生産が可能となり、同国経済の発展に大きく寄与することが見込まれる。

 また、同プロジェクトでは三菱重工のCO2回収技術が採用され、環境負荷の低減と尿素増産を両立させたオペレーションが期待される。なお、同プロジェクトの主要設備については本邦より輸出される。
 NEXIは、今後とも日本の政策金融機関として、本邦企業による輸出を積極的に支援していく。

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