アイリスプロダクト、約50億円投じ福島県南相馬市に集合型工場を新設

 アイリスオーヤマ(本社:宮城県仙台市)は11月21日、復興に資する事業を集約した製造会社㈱アイリスプロダクト(本社:宮城県仙台市)が、東日本大震災および原子力災害によって大きな被害を受けた福島県南相馬市の復興工業団地に総投資額50億円の集合型工場を新設すると発表した。今年6月に発足したアイリスプロダクトは、アイリスグループ各社の復興に資する事業を集約した製造会社で、今回の工場新設により従業員50人以上の雇用を創出する。同社は今後も被災地の産業基盤の構築による復興支援事業に取り組んでいく。

 東日本大震災および原子力災害により深刻な被害を受けた福島県浜通り地域の復旧・復興には、産業の回復による雇用の創出が必須。そのため国と県・市町村および民間事業者が一体となり、国家プロジェクトである福島イノベーション・コースト構想を中心に産業集積や雇用拡大、交流人口の拡大などに取り組んでいる。その一方で、浜通り地域の持続的成長を支えるためには、新たな産業基盤の構築が求められている。


 アイリスプロダクトは、アイリスグループの幅広い事業展開を通じて培った製造業のノウハウと強固な流通ルートをより一層活用するため、福島県南相馬市の復興工業団地への工場新設を決定した。同工業団地は、福島ロボットテストフィールドに隣接し、今後の浜通り地域等の産業回復の中心地。国道6号線まで約2km、常磐自動車道南相馬ICまで約9km、JR常磐線原ノ町駅まで約4km、相馬港まで約27kmと、同地域の主要なインフラとのアクセスに適切な立地。また、アイリスオーヤマの宮城県角田工場、大河原工場と2018年に新設した茨城県つくば工場の中間に位置し、全国9工場の強固な流通ルートを最大限活用できる。
 
 新設する南相馬工場は、アイリスグループがこれまで培ってきたロボット活用や生産設備技術による高効率生産ラインやIT及びIoTを活用した受発注予測システム・生産計画管理システム等を導入した集合型製造工場。アイリスグループの復興支援事業として人工芝、脱酸素剤、建材用樹脂製平板・波板などを製造する一方で、地域企業のロボット導入に向けた支援や福島ロボットテストフィールドの活用促進にも貢献していく。
 
 アイリスグループは、今後も東日本大震災の被災企業として、日本の直面している課題解決に取り組むことで復興支援を続けていく。

<株式会社アイリスプロダクトの概要>
設立日:2019年6月資本金:1,000万円
代表者:代表取締役 大山 健太郎
所在地:宮城県仙台市青葉区中央二丁目1番7号
事業内容:人工芝、脱酸素剤、建材用平板波板などの製造
売上計画:50 億円

<南相馬工場の概要>
所在地:福島県南相馬市原町区萱浜 南相馬市復興工業団地内
総投資額:50億円
敷地面積:24,000㎡、(建築面積:13,325㎡)
新規雇用人数:50 名
工事着工:2021年1月
稼働予定:2022年3月

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