SMCが11月12日日に発表した2020年3月期(2019年度)第2四半期連結累計期間(4~9月)業績によると、売上高は2,644億7,000万円(前年同期比12.6%減)となり、主に減収の影響から営業利益は734億7,200万円(同24.6%減)、円高に伴う為替差損の発生などから経常利益は729億7,200万円(同35.1%減)となった。
自己資本四半期純利益率(ROE)は前年同期に比べ2.0ポイント低下して4.4%となった。
米中貿易摩擦の影響などから世界経済の先行き不透明感が強まる中、幅広い業種で設備投資を手控える動きが広がり、自動制御機器の需要は、総じて低調に推移した。半導体関連向けは、日本・北米・アジアで大幅な減少が続いた。自動車関連向けは欧州・アジアを中心に各地域で減少した。工作機械向けは各地域で引き続き低迷した。
空気圧機器の需要環境は米中対立やIT進化を背景に、産業の構造は不透明要素を絡めたまま、世界規模での「変わり目」に差し掛かっている。SMCは、「ものづくり」の本文を忘れず、製造・販売・技術等全ての部門においてマーケティングを重視し、市場の変化の予兆を捉えて的確な対応をすべく、備えを進めていく。
19年度下期の重点施策は、以下のとおり。
1.安定地域での生産拠点立地とグローバル供給網強化を加速(ベトナム・天津・・・)
2.アジア巨大市場を中心に営業活動を強化
3.製・販・技グループ間グローバル連携、そのための情報ネットの強化
4.環境対応の適正な品質・価格商品を市場へ提案
5.調達市況急変への備え
2020年3月期の連結業績予想の前提として、半導体関連の本格的な回復は来年度としたうえ、貿易摩擦の影響を注視しつつ、将来に向けた成長のための投資は拡大していく方針。また、主要業種における需要の回復が想定より遅れていることなど最近の経営環境を踏まえ、2019年5月15日に公表した通期予想を以下の通り修正した。
売上高5,200億円(前回予想:5,500億円)、営業利益1,430億円(同:1,600億円)、経常利益1,500億円(同:1,650億円)、親会社株主に帰属する当期純利益1,050億円(同:1,150億円)。
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