KYB、2019年4~9月期売上は2.5%減の1,976億円、最終利益は約17億円

 KYBが11月13日に発表した2020年3月期第2四半期連結累計期間(4~9月)における売上高は、前年同期比2.5%減の1,976億3,800万円となった。円高による為替の影響と米中貿易摩擦に伴う中国市場の落ち込みにより、前年同期に比べ約52億円の減収となった。

 営業利益は44億9,800万円と前年同期に比べ157億9,900万円の増益となり、親会社の所有者に帰属する四半期利益は、16億6,600万円と前年同期に比べ136億3,700万円の増益となった。

KYB2020年3月期第2四半期データ

 4~9月期における世界経済は、米中貿易摩擦に伴い中国の経済成長が鈍化していることを筆頭に、減速感が強まった。一方、国内経済は、雇用情勢の好転や企業収益の改善により、緩やかな景気回復が続いているが、米中貿易摩擦の影響や欧米の利下げによる円高等が懸念される。

■2020年3月期の見通し

 2020年3月期通期連結業績予想については、今後の中国建設機械市場の動向や円高による為替影響等を加味し売上高を修正、また免震・制振用オイルダンパーに関する製品保証対策費等の見通しを織込み、営業利益、税引前利益、当期利益及び親会社の所有者に帰属する当期利益について、前回発表時の予想を下記のとおり修正した。

 売上高3,900億円(前回予想:4,100億円)、営業利益65億円(同:194億円)、税引前利益60億円(同:146億円)、当期利益33億円(同:146億円)、親会社株主に帰属する当期純利益28億円(同:140億円)。

 なお、為替レートについては通期で1USドル107円、1ユーロ118円(第3四半期連結会計期間以降1USドル105円、1ユーロ115円)を前提としている。

 KYBの2020年3月期第2四半期決算短信

 第2四半期決算説明資料(追加:11月15日発表)

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(建築物用免震・制振用オイルダンパーの検査工程等における不適切行為の影響について)

 前連結会計年度(2019年3月期)において、当社及び当社の子会社であるカヤバシステムマシナリー株式会社にて、製造・販売してきた免震・制振用オイルダンパーの一部について、性能検査記録データの書き換え行為により、大臣認定の性能評価基準(※)に適合していない、または、お客様の基準値を外れた製品を建築物に取り付けていた事実が判明いたしました。(※)制振用オイルダンパーについては、大臣認定制度はありません。

 当第2四半期連結累計期間において、状況が進捗したことから前連結会計年度にて計上した免震・制振用オイルダンパーの製作費用並びに免震用オイルダンパーの交換工事に要する費用、構造再計算費用等の製品保証引当金について繰入及び取崩を行った影響額、及び対応本部の人件費等の諸費用をその他の費用に計上しております。

 なお、当第2四半期連結会計期間においては、2019年9月30日時点で交換が未完了の不適合品及び不明の対象製品全数(免震用オイルダンパー6,263本、制振用オイルダンパー3,766本の合計10,029本)、並びに、台湾輸出品のうち交換が未完了の不適合品及び不明の対象製品全数を製品保証引当金の対象としております。

 本件に係る製品保証引当金の当第2四半期連結会計期間の残高は、308億37百万円であります。

 *上記の記載は、リリース内容から「ですます調」で表記しています。