アイダエンジニアリングが11月12日に発表した2020年3月期第2四半期連結累計期間(4~9月)業績は、自動車関連顧客の設備投資鈍化の影響でプレス機械受注が減少し、受注高は29,621百万円(前年同期比32.8%減)、受注残高は46,280百万円(前年度末比9.1%減)となった。売上高は、特に中国・米州・欧州での自動車関連向けプレス機械売上の減少等により、34,274百万円(前年同期比15.0%減)となった。(*数値の表記方法は原文表示としています)
利益面では、減収影響があったものの、原価率の改善と販管費の減少により営業利益が3,027百万円(同29.7%増)、経常利益は3,201百万円(同20.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,261百万円(同30.3%増)となった。
4~9月期における世界経済は、先進国・新興国ともに減速傾向が鮮明となっている。今後も貿易摩擦やイギリスのEU離脱問題、地政学的な緊張の高まり等、国内外で景気の下振れリスクは拭えない状況。鍛圧機械製造業界は、国内、海外ともに受注が減少し、4~9月期の受注は前年同期比33.9%減の64,677百万円(一般社団法人日本鍛圧機械工業会プレス系機械受注額)となった。
■セグメント毎の経営成績
<日 本>
プレス機械売上、サービス売上とも堅調に推移し、売上高は24,281百万円(前年同期比6.0%減)となり、セグメント利益は原価率の改善等により2,291百万円(同122.6%増)となった。
<中 国>
自動車関連向けプレス機械の売上減少により、売上高は2,835百万円(前年同期比53.0%減)となり、セグメント利益は24百万円(同92.0%減)となった。
<アジア>
プレス機械売上、サービス売上とも堅調に推移し、売上高は4,267百万円(前年同期比7.5%減)となり、セグメント利益は原価率の改善等により586百万円(同5.5%増)となった。
<米 州>
サービス売上が増加したものの、自動車関連向けプレス機械の売上が減少し、売上高は5,797百万円(前年同期比32.2%減)、セグメント利益は317百万円(同13.8%減)となった。
<欧 州>
自動車関連向け中・大型プレス機械やサービス売上の減少等により、売上高は5,740百万円(前年同期比22.9%減)となり、セグメント損益は粗利率は改善したものの減収等により52百万円の損失(前年同期は41百万円のセグメント損失)となった。
■2020年3月期の見通し
第2四半期連結累計期間(4~9月)における売上高実績値は、複数のプレス機械案件で納期が下期にずれ込んだこと、工事進行基準売上案件の工事が想定ほど進まなかったこと等により、当初予想値を下回る結果となった。通期の売上高予想については、自動車関連顧客の設備投資鈍化の影響で、上期に見込んでいたプレス機械受注が想定を下回ったことから、当初予想を下方修正。利益については、上記の減収影響あるも、当初想定を上回る粗利率の改善や、販管費の削減等により減収影響が吸収されるため、通期予想に変更はない。2019年5月14日に公表した2020年3月期連結業績予想を以下のとおり修正した。
売上高720億円(前回予想:790億円)、営業利益63.5億円(同)、経常利益65億円(同)、親会社株主に帰属する当期純利益46.5億円(同)。
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