オークマ、「サーモフレンドリーコンセプト」 適用機の累計販売台数 50,000台を達成

 オークマは11月7日、2019年10月、サーモフレンドリーコンセプト適用機の累計販売台数が50,000台を達成したと発表した。

 工作機械の加工精度には熱変位が大きな影響を及ぼす。従来、加工精度の安定を得ようとすると、暖機運転や恒温室など、冷却や断熱といった対策が必要だった。オークマは「温度変化を受け入れる」という独自の考え方でサーモフレンドリーコンセプトを開発し、2001年にサーモフレンドリーコンセプト適用の立形マシニングセンタ MB-46Vを発売した。

 MB-46Vは発売直後から非常に安定した精度が高く評価され、MB-56V、MB-66Vへとシリーズ展開した。その後、サーモフレンドリーコンセプトの適用機種を横形マシニングセンタや旋盤、複合加工機、大型門形マシニングセンタへと広げてきた。

 サーモフレンドリーコンセプトは、加工精度を安定させることで暖機運転の削減と寸法補正作業の削減が図れ、生産性の向上に寄与する。金型加工など長時間の連続加工においても寸法変化が小さく、磨きなど後工程の短縮が可能。また、サーモフレンドリーコンセプトを応用した省エネ技術「ECO suite」は冷却装置を必要な時だけ稼働させ、消費電力が大きく削減される。

 発売から18年、AI技術の応用など、サーモフレンドリーコンセプトは進化を続けている。オークマはさらなる研究と開発に努め、“もっと人が使い易い機械”の追求を続けていく。

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