DMG森精機は10月28日、大型の横形マシニングセンタ NHX 8000およびNHX 10000にクーラントタンク内のスラッジを高効率に回収する「ゼロスラッジクーラントタンク」の標準搭載を11月 1日より開始すると発表した。今回ゼロスラッジクーラントタンクをNHX 8000および NHX 10000に標準搭載することで、 DMG森精機の横形マシニングセンタ NHXシリーズ全機種に標準搭載となる。
ゼロスラッジクーラントタンクは、顧客から要望が多い「効率的な切りくず処理」を実現するために開発した機能。複数のノズルをクーラントタンク内に配置して最適なクーラントの流れを形成し、スラッジを高精度サイクロンフィルタで高効率に回収できる同社の新技術を採用している。通常はスラッジがクーラントタンク内に堆積してしまい、ほとんど回収できないが、この新技術を用いたゼロスラッジクーラントタンクでは 、複数のノズルでタンク内を攪拌することでスラッジの堆積を抑え、スラッジを効率的に回収し処理 することができる。
これにより、クーラントタンク内の鋳物スラッジの場合の回収率は 99 %以上を実現しており、従来は定期的に必要だったクーラントタンク内の清掃作業頻度を大幅に低減する。また、配管やクーラントノズルの詰まり、ポンプの能力低下を防止するだけでなく、クリーンなクーラントを使用し続けることができるため、クーラント寿命の延長効果もある。