川崎重工、浮体式LNG発電プラント(CCPPモデル)の基本承認を取得

 川崎重工業は10月16日、自社製ガスタービンコンバインドサイクル発電設備を搭載した浮体式LNG(液化天然ガス)発電プラント(CCPPモデル)について、世界的な船級機関であるDNV GLから、最新の2018年版「Gas Power Plant」規則に基づいた設計基本承認を取得したと発表した。

 浮体式LNG発電プラントは、LNG燃料タンク、LNG気化装置、発電設備、受変電設備の全てを浮体に搭載した統合型システムで、海上や河川を曳航し、設置場所に係留しながら浮体上で発電することによって、陸上の送電網に電力を供給する。

 電力需要の伸びが著しい東南アジア諸国をはじめとした島嶼地域などの安定電源確保に課題を抱える地域や、陸上の発電所建設用地が不足するなどの地理的条件に課題を持つ地域での需要が見込まれている。

 また、燃料となるLNGは、重油に比べて発電コストにおいても優位性があり、さらに石炭や重油に比べて温暖化ガスの排出が少なく、環境にやさしい燃料として需給規模と用途の拡大が期待されている。

 今回の承認は、今年5月に取得した自社製ガスエンジンを搭載した浮体式LNG発電プラント(ガスエンジンモデル)の基本承認に続くもので、今回の承認により、ガスタービンコンバインドサイクルおよびガスエンジンによる浮体式LNG発電プラントの2モデルの発電システムのラインンアップが揃い、顧客のニーズにより幅広く対応できる体制が整った。

 詳細は→ ニュースリリース