・中国市場での高品質ステンレス鋼製品に対する需要増に対応
・インライン処理により、生産コストを低減
・2020 年末に稼働開始予定
プライメタルズテクノロジーズ(以下、PT社)は9月26日、ウォルシン煙台ステンレス鋼有限公司(以下、ウォルシン煙台)より、ステンレス鋼コンビネーションミルを受注したと発表した。中国市場での高品質なステンレス鋼製品の需要増に対応する新型ミルは、既存プラントのビレットを高精度な公差と表面品質を有する最終製品に仕上げるほか、インライン処理による生産コストの低減を実現する。同基の稼働開始は2020 年末を予定している。
中国山東省煙台市に設置されるこの新型ミルのプロジェクトは、インダストリー 4.0 に対応するすべての電気およびオートメーション設備を含め、PT社とCERI Long Product Co. Ltd.とのコンソーシアムで実施される。このコンビネーションミルには、棒鋼ライン、バーインコイル(巻き棒鋼)ライン、線材ラインが装備される予定で、圧延機系統には新世代のレッドリング(Red Ring)スタンドが設置され、砥石式丸鋸ステーション、徐冷ステーション、そして結束ステーションを備えた冷却床に製品を搬送する。バーインコイルラインでは、直接焼入れ設備付きの最新の高速ポーリングリールを利用する。
線材ラインには、Morgan ノー・ツイスト圧延機、Morgan 高速せん断機、Morgan 線材仕上圧延機、およびMorgan ステルモアコンベヤに加え、生産コストを低減するためインライン直接溶体化処理ラインも組み込まれており、コイル処理は垂直パレット式。
PT社は、ウォルシン煙台の親会社であるウォルシン・リーワ社に向けて、これまでも数台の銅圧延機を納入してきた。1966 年創業のウォルシン・リーワ社は、銅線材、電力ケーブル、および継目無管やみがき棒鋼などの特殊鋼条鋼製品の大手メーカーとして中国市場をリードしているだけでなく、台湾海峡全域において大手不動産開発業者としても活動している。