住友重機械、英国のインバーター製造会社、インバーテック社を子会社化

 住友重機械工業は9月27日、英国のインバーター製造会社である Invertek Drives Ltd. (インバーテック社)の株式を100%取得し子会社化することに関し、基本合意したと発表した。取得価額は最大1億ポンド(約130億円)で、手続きは2019年11月上旬に完了する見込み。

 インバーテック社は、オートメーションやエネルギー分野を中心に搬送機械、ファン・ポンプ、その他産業機械などの用途に製品・サービスを提供する英国のインバーターメーカー。多品種少量生産への柔軟な対応、優れたモーター制御ソフトウェア技術により、欧州、北米など80か国以上で顧客基盤を築いている。本社は英国のウェルシュプールにあり、研究開発・製造機能を有している。2019年1月には既存工場の隣に新工場を開設し、生産能力の拡充を進めている。

 住友重機械は、Sumitomo Drive Technologiesブランドを掲げ、変減速機のグローバルメーカーとして事業を展開している。現在は「ロボット・位置決め」「物流搬送」「食品飲料」を成長のための重点分野と位置付け、特に海外における成長を目指し、2018年にイタリアの産業用モーターメーカー Lafert S.p.A. (以下、ラファート社)を住友重機械グループに迎えるなど、電機・制御技術との融合により変減速機事業の強化・拡大を図っている。

 インバーテック社の子会社化により、住友重機械は制御製品に関する技術と生産拠点を獲得し、IoT、自動化・省人化、省エネなどへの対応のために今後ますます重要となる制御分野での事業ポートフォリオの拡充が可能となる。

 また、ラファート社のモーター技術との融合により、より高度な市場ニーズへの対応が可能になり、住友重機械が重点分野と位置付ける市場で技術面を牽引する欧州を起点として、ギヤ、モーター、制御製品を一体として提供できる体制の構築を目指す。

 インバーテック社の子会社化により、住友重機械グループとしてギヤ、モーター、制御製品の技術や顧客基盤を相互活用しながら、ますます高まる社会の高度化ニーズに貢献していく。

<インバーテック社の概要>

会社名:Invertek Drives Ltd.

設立;1998年

本社所在地:英国ウェルシュプール

事業内容:インバーター製品の研究開発・製造・販売

株主:非上場

売上高:約35百万ポンド(2017年10月~2018年9月期)

従業員数:約240人

製造拠点:英国(本社)

営業拠点:米国、中国、アイルランド、ドイツ、スペイン、ポーランド、チェコ、シンガポール、マレーシア

取得価額:最大100百万ポンド(約130億円)

 ニュースリリース