三菱ガス化学は9月17日、連結子会社である㈱東邦アーステックが、新潟市西蒲区西川地区において、水溶性天然ガスおよびヨウ素増産計画に着手し、今年10月より建設工事を本格化すると発表した。
三菱ガス化学と東邦アーステックは、1957年より新潟県において水溶性天然ガスの生産を継続してきた。また、東邦アーステックは1988年よりヨウ素の製造を行っている。このほど、新潟県・新潟市との協議を経て、2019年5月に経済産業省から既存生産エリアの南側における東邦アーステックによる新規開発計画の認可が得られた。
新規開発計画では、(1)天然ガスとヨウ素を含む地下水(かん水)を汲み上げる生産設備(3基地=画像)、(2)天然ガスとヨウ素を分離した後のかん水を地下に戻す還元設備(3基地)、(3)かん水からヨウ素を分離・濃縮するヨウ素濃縮プラント(1基地)等の建設および各設備を結ぶパイプラインを設置する。
工事は段階的に4期に分けて行うが、各設備は工事が完工次第、順次稼働する。なお、2026年4月にはすべての工事が完了し、全面操業する予定(天然ガス:約2,000万m3/年、ヨウ素:約400トン/年の生産見込み)。
三菱ガス化学グループでは、中核事業の一つとしてエネルギー資源事業を掲げている。東邦アーステックが長年に亘って培って来た水溶性天然ガスとヨウ素の開発技術の更なる活用と向上を目指し、今期より持分法適用会社から連結子会社とした。
今後も三菱ガス化学グループ一体となって、周辺環境へ配慮しながら新規開発を行っていくとともに、貴重な資源である水溶性天然ガスおよびヨウ素の有効活用による新潟の活性化に貢献していきたいと考えている。
<計画の概要>
(1) 工事期間:2019年6月~2026年3月
(2) 全面操業:2026年4月
(3) 生産能力:天然ガス:約2.000万m3/年、ヨウ素:約400トン/年(全面操業時)
(4) 設 備:生産設備(3基地)、還元設備(3基地)、ヨウ素濃縮プラント(1基地)、等
(5) 工事の進め方:
・第1期工事(2019年6月~2021年3月)
還元設備(1基地)、生産設備(1基地)、パイプライン
・第2期工事(2022年10月~2024年3月)
生産設備(1基地)、還元設備(1基地)、ヨウ素濃縮プラント、パイプライン延伸
・第3期工事(2024年4月~2025年3月)
生産設備(1基地)、還元設備(1基地)、ヨウ素濃縮プラント拡張、パイプライン延伸
・第4期工事(2025年4月~2026年3月)
ヨウ素濃縮プラント拡張
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