・新技術「D-SLICE」を採用し、次世代半導体材料の放電スライス加工を世界で初めて実用化
三菱電機は9月11日、新開発のマルチワイヤ放電スライス技術「D-SLICE(ディースライス)(※1)」により、SiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)など次世代半導体材料の放電スライス加工を世界で初めて(※2)実用化したマルチワイヤ放電スライス加工機「DS1000」を11月1日に発売すると発表した。ウエハスライス工程における生産性向上とランニングコスト低減に貢献する。製品は「SEMICON Japan 2019」(12月11日~13日、於:東京ビッグサイト)に出展する。
※1 Discharge-SLICE
※2 2019年9月12日現在。当社調べ
■新製品の特長
1.新技術「D-SLICE」搭載により、次世代半導体材料の放電スライス加工を世界で初めて実用化
・これまでに培った高精度な放電加工技術とマルチワイヤ制御技術により、放電による非接触加工が可能な同社独自のマルチワイヤ放電スライス技術「D-SLICE」を搭載
・「D-SLICE」により、高硬度なSiCや高脆性なGaNなどの次世代半導体材料の放電スライス加工を世界で初めて実用化
2.新開発「マルチワイヤ放電制御」により、高い生産性を実現
・次世代半導体材料を同時に20枚スライス可能
・ワイヤの間隔を最小600μm(※3)で周回可能で、素材の有効活用率を従来比(※4)20%向上
・非接触加工により材料割れや表面のダメージを抑制し、歩留まりを従来比(※4)40%改善
※3 マイクロメートル:1000分の1mm
※4 接触加工の固定砥粒式ワイヤソーとの比較
3.新開発「マルチ放電加工電源」により、高効率加工とランニングコスト低減に貢献
・並列する各々のワイヤへの給電部を独立させ同時に均一なエネルギーを供給・放電することにより、加工速度を従来比(※4)60%向上
・専用高周波電源により、直径0.1mmの細いワイヤ電極線でも断線することなく連続加工が可能
・省エネルギー電源に加え、ダイヤモンド砥粒を使用しない安価なワイヤの採用により、ランニングコストを従来比(※4)80%削減
<発売の概要>
製品名:マルチワイヤ放電 スライス加工機
型名:DS1000
標準価格(税抜き):9,500万円
発売日:11月1日
販売目標:年間10台
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