米カミンズ、Hydrogenicsの買収を完了

 ・燃料電池機能を強化し、新しい水素製造技術を追加

 Cummins(カミンズ、本社:米国インディアナ州コロンバス):2019年9月9日

 カミンズは本日、以前に発表した燃料電池および水素製造技術プロバイダーHydrogenics Corporation(ハイドロジェニックス)の買収を完了したことを発表しました。

 会長兼CEOであるTom Linebargerは次のように述べています。

 「ハイドロジェニックスの従業員をカミンズファミリーに迎えることができてうれしく思います。ハイドロジェニックスは世界有数の燃料電池および水素製造技術プロバイダーであり、その専門知識と革新的なアプローチによりカミンズの燃料電池機能が強化されます。これは、お客様に価値を提供する、クリーンで燃料効率が良く高性能な幅広い製品とテクノロジーに引き続き投資しているため、一歩前進です。」

 カミンズは20年以上前に燃料電池の機能の開発を開始し、Air Liquide(エア・リキード)の支援を受けてハイドロジェニックスを買収したことにより、カミンズの水素燃料電池技術をさまざまな商業市場でさらに革新し規模を拡大できるようになりました。燃料電池と電気分解機能からの水素生成の両方を所有することにより、カミンズは最初から最後まで完全に差別化された水素ソリューションを顧客に提供することができます。

 The Hydrogen Company(ハイドロジェン社)のCEO、Pierre Etienne Franc(ピエール・エティエンヌ・フラン)氏は述べています。

 「エア・リキードとカミンズは、エネルギーの移行において水素が果たす重要な役割について共通のビジョンを持っています。株主として、そしてより広く企業として、エア・リキードは水素ベースの社会を非常に支持しています。業界のリーダーである2つのグローバル企業は、水素エネルギーの開発において補完的な専門知識を持っています。 カミンズの投資のおかげで、ハイドロジェニックステクノロジーは開発を大幅に加速できると信じています。」

 ハイドロジェニックスは、企業戦略担当副社長のThad Ewald(サド・エワルド)率いるカミンズの電力事業セグメントの下で報告し、その事業は引き続きカナダのミシソーガに本社を置きます。 2018年に設立されたElectrified Power(電化力)事業は、完全な電気およびハイブリッドのパワートレインシステムと革新的なコンポーネントおよびサブシステムを設計および製造し、電化を採用する際に商業市場にサービスを提供しています。これまでに、このビジネスは、7つのアプリケーションにわたる6つの市場で完全な電動パワートレインソリューションを導入し、世界中の顧客に市場をリードする製品を発売し続けています。

 買収は1株当たり15.00ドルで完了し、約2億9,000万ドルの企業価値に相当します。これは、ハイドロジェニックス株主の承認、オンタリオ州上級司法裁判所からの承認の受領、およびその他の慣習的な終了条件の満足に続きます。 エア・リキードは会社の約19パーセントを所有し、カミンズは約81パーセントの所有権を維持し、財務諸表でエンティティを完全に統合します。 必要な最終承認が得られ次第、水素化学製品はトロント証券取引所およびナスダックから上場廃止となります。

 カミンズは、同社が今年、営業キャッシュフローの75%を配当と株式買戻しの形で株主に還元すると予測しています。

■カミンズについて

 グローバルなパワーリーダーであるCummins Inc.は、幅広いパワーソリューションのポートフォリオを設計、製造、配布、およびサービスする補完的なビジネスユニットの企業です。同社の製品は、ディーゼルおよび天然ガスエンジンからハイブリッドおよび電気プラットフォーム、さらにはバッテリーシステム、燃料システム、制御、空気処理、ろ過、排出ソリューション、発電システムなどの関連技術にまで及びます。

 1919年の創業以来、インディアナ州コロンバス(米国)に本社を置くカミンズは、健康なコミュニティに不可欠な3つのグローバルな企業責任の優先事項(教育、環境、機会の平等)を通じて、より豊かな世界の実現に取り組んでいる約62,600人を雇用しています。

 カミンズは、約600の企業所有および独立したディストリビューターの拠点と7,600を超えるディーラー拠点のネットワークを通じて約190の国と地域の顧客にサービスを提供し、2018年に約23億ドルの売上で約21億ドルを獲得しました。

 ニュースリリース

 *リリース内容から「ですます調」で表記しています。