㈱ジェイテクトは9月3日、トルクコンバータ用に保持器強度を向上させた高強度・長寿命スラスト針状ころ軸受を開発したと発表した。
近年、CO2排出削減の観点から、自動車の更なる燃費向上が重要な課題となっており、それに伴い各自動車部品の小型化・軽量化も進んでいる。自動車の燃費への寄与度が高いオートマトランスミッション(AT)においては、燃費の向上を目的に搭載するトルクコンバータにも小型化・軽量化が求められている。
トルクコンバータは車の性能に直接作用するため、小型・軽量化だけでなく、高容量であることも重要な要素であり、構成部品の一つである軸受にも、より高い強度と耐久性が求められている。
スラスト針状ころ軸受は、コンパクトで高荷重かつ高回転で使用できることから、自動車のトランスミッション等に使われ動力損失の低減に貢献している。トルクコンバータ用スラスト針状ころ軸受は偏心条件下(中心がずれた状態)で使用されるため、保持器が繰り返しスラストレース間で挟み込まれる過酷な環境下で使用される。
そこで、耐久性を大幅に向上させた高強度保持器を開発し,従来と比べて大幅な保持器強度を達成した。また長寿命化技術(ころに特殊熱処理)を適用することにより転がり疲労寿命でも大幅な長寿命化を実現した。
<販売概要>
売上目標:1億円/年
販売先:国内外自動車部品メーカー
製造工場:宇都宮機器株式会社(ジェイテクトグループ会社)
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