新明和工業、タイで機械式駐車設備を初受注、主要部位の製造も現地対応

 新明和工業は8月30日、タイ・バンコクにおいてエレベータ方式駐車設備「エレパーク®」を初受注し、7月から現地で製造作業に着手したと発表した。

 これは、今春、販売代理店契約を締結した同国の機械式駐車設備販売会社 GENERAL AUTOMATIC CARS PARKING SYSTEM CO., LTD.(以下、G-PARK社)から、駐車設備のショールームとして今年6月に受注したもので、2020年3月の完成を目指している。

 外壁にガラスカーテンウォールを採用する本ショールーム(エレパーク®)には、多種のオプション仕様を盛り込み、オーナーやユーザーのニーズに合わせてさまざまな機能や仕様が追加できる同社ブランドの豊富なバリエーションや品質の高さ、安全性・快適性などが体験できる施設となる予定。

 新明和工業は、企業価値向上に向けた増収施策として基盤事業の規模拡大に取り組むなか、これまで国内中心であった主力製品の海外展開にも注力している。機械式駐車設備事業においては、製品コスト、製造ならびに現地工事に関する品質確保、納入製品の機能維持に不可欠なアフターサービス体制の面などから、売上の大半を国内市場が占めているが、今回、近年経済成長が著しいタイを戦略地域と位置づけ、進出したもの。

 タイは、ASEAN地域の中でも特に都市開発の進捗が著しく、自動車の普及率向上に伴い駐車場付置義務等の法律が施行されているものの、都市インフラである駐車環境の整備が追いついていない状況にある。そこで、新明和工業がこれまで培ってきた駐車施設に関する豊富なノウハウや総合的な提案力、および高品質な製品・保守の提供といった強みを新たに現地で発揮することで、駐車環境の整備に貢献できると考えている。

 なお、G-PARK社は、タイ市場において2位のシェアを持つ機械式駐車設備の販売会社で、新明和工業とは、今年4月に「エレパーク®」に関する販売代理店契約を締結し、新明和工業製品の販売と据付工事、保守・アフターサービスを担う立場となった。8月には民間デベロッパーの開発案件で初となる受注も獲得し、2020年6月をめどにバンコク市内のオフィスビルに中型乗用車を32台収容する「エレパーク®」(中間乗入れタイプ)が2基竣工する予定。

 今後は、保守・アフターサービスの技術習得を目的に、G-PARK社の社員を日本に派遣し、新明和工業で研修を行うなど、現地で日本と同等の品質や安全性が提供できる体制を整えていく。

 また、来春開設予定のショールームは、新明和工業とG-PARK社との協業のシンボルとして、今回の受注物件を通して各種ノウハウおよび海外での事業スキームを確立することで、将来的には東南アジア諸国における事業拡大を目指していく。

<受注概要>

プロジェクト名:G-PARK & ShinMaywa Tower Project

製品:エレベータ方式駐車設備「エレパーク®」 1基

仕様

(1)収容台数:18台 

(2)オプション仕様

・3車種MIX(セダン、SUV、ハイルーフ各6台)

・フラットパレット(2台分)<バリアフリー、車高の低いスポーツカー対応>

・EV充電対応パレット(1台分)

・ランダムエントリーシステム(円滑性向上)

・低騒音仕様

・ピット内冠水対策仕様

外壁: ガラスカーテンウォール

受注:2019年6月

製造着手:2019年7月

据付着工 :019年12月

完成予定:2020年3月

<G-PARK社について>

社名:G-PARK (GENERAL AUTOMATIC CARS PARKING SYSTEM CO., LTD.)

所在地:タイ・バンコク

設立:2010年

資本金:10,000,000 Bath

代表者:Wisarat Eampracha

事業内容:機械式駐車設備の販売、据付、保守・アフターサービス

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