国際協力銀行(JBIC)、日本板硝子が米国とベトナムで実施する太陽光パネル用板ガラス事業に融資

・質高インフラ環境成長ファシリティの一環として、日本企業の海外事業展開を支援

 国際協力銀行(JBIC)は8月30日、「質高インフラ環境成長ファシリティ」の一環として、日本板硝子の米国法人NSG Glass North America, Inc.(以下、NSG GNA)及びベトナム法人NSG Vietnam Glass Industries, Ltd.(以下、VGI)との間で、それぞれ貸付契約を締結したと発表した。融資は、三井住友銀行、三井住友信託銀行及びみずほ銀行との協調融資によるもの。

  <JBIC融資額(限度)/(協調融資総額)>

 ①米国法人NSG GNA向け融資:100百万米ドル/(208百万米ドル相当)

 ②ベトナム法人VGI向け融資:54百万米ドル/(90百万米ドル相当)

 今回の案件は、NSG GNA及びVGIが実施する太陽光パネル用透明導電膜ガラス(TCOガラス」)の製造・販売事業に必要な資金を融資するもの。NSG GNA向け融資については、米国・オハイオ州におけるTCOガラス製造工場の新設に、VGI向け融資についてはベトナム・ホーチミンにおける同既存工場の改修に、それぞれ充てられる。

 日本板硝子は、薄膜太陽光モジュールの世界的メーカーである米国ファーストソーラー社(First Solar, Inc.、以下「FS社」)と長期供給契約を締結している。薄膜太陽光モジュールの需要が世界的に拡大する中、日本板硝子は、FS社の高機能モジュールの増産に対応するため、NSG GNAによる新工場設立及びVGIが保有する既存工場内の製造ライン改修を通じて、その基幹部品であるTCOガラスの供給体制を確立することを企図している。融資は、このようなNSG GNA及びVGIの取り組みを支援するものであり、日本の産業の国際競争力の維持・向上とともに、地球環境に優しい再生可能エネルギーである太陽光発電事業に不可欠な基幹部品の供給を支援することを通じて、地球環境の保全に貢献するもの。

 .JBICは今後も、日本の公的金融機関として、様々な金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じ、日本企業の海外事業展開を金融面から支援していく。

 ニュースリリース