東芝エネルギーシステムズ、ベトナム・バンフォン1石炭火力発電所向けEPC契約を受注

 東芝エネルギーシステムズは8月29日、住友商事が出資するベトナム法人Van Phong Power Company Limited(以下、VPCL)から、㈱IHI、台湾の大手エンジニアリング会社CTCI Corporation、韓国の斗山重工業とのコンソーシアムとしてバンフォン1石炭火力発電所のEPC(注1)契約を受注し、このほど着工したと発表した。東芝エネルギーシステムズは蒸気タービンおよび発電機などの設計・製造・供給・据付工事・試運転を担当し、2023年内の商業運転開始を目指す。

 この発電所は、VPCLがベトナム南部カインホア省バンフォン経済特別開発地区において建設・運営・譲渡を行う発電容量1,320MW(660MW×2基)の石炭火力発電所で、同社は25年間にわたりベトナム国営電力公社に対して売電を行う。

 ベトナムでは、経済成長に伴い増大する電力需要に対し、特に同国南部において電力供給量が不足しているため、同国政府は2016年に作成した「改定第七次国家電力開発マスタープラン」において、2030年までに発電設備容量を12万9,500MWに増やすことを目標に掲げている。バンフォン1石炭火力発電所の建設により、現在のベトナムにおける発電設備容量4万8,573MW(注2)の約3%相当の増強につながる。

 東芝エネルギーシステムズはこれまで、ブンアン1石炭火力発電所、タイビン2石炭火力発電所、ビンタン4石炭火力発電所、ズエンハイ3拡張石炭火力発電所、ビンタン4拡張石炭火力発電所向けに蒸気タービンと発電機8セット(4,888MW)を納入している。また、水力発電所向けにも水車を10台(754MW)、水車発電機6台(659MVA)の納入実績がある。

 東芝エネルギーシステムズは、今後も地域によって異なるニーズに寄り添い、持続可能な社会・経済的発展の実現に貢献する。また、地球環境に配慮しながら、地域の課題を解決する社会的責任を果たす。

注1 EPC(Engineering Procurement and Construction):設計(Engineering)、調達(Procurement)、据付工事(Construction)

注2 2018年ベース。出典EVN ANNUAL REPORT 2018

<案件概要>

発電所名:バンフォン1石炭火力発電所

所在地:ベトナム南部カインホア省バンフォン経済特別開発地区

発電所オーナー:Van Phong Power Company Limited

発電所出力:1,320MW(2基×660MW)

商業運転開始時期:2023年内(予定)

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