プライメタルズテクノロジーズ、宝鋼湛江鋼鉄よりスラブ連続鋳造機を追加受注

 ・スラブ年間生産量は280 万トンで高級鋼の需要に対応

・新設製鉄所に納入する3 基目の鋳造機

・熱間圧延機にスラブを供給

・新設製鉄所の第2 期拡張計画への投入機

 プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies、本社:ロンドン)は8月27日、中国の宝山鋼鉄股份有限公司(以下、Baosteel 社)の子会社、宝鋼湛江鋼鉄(以下、Baosteel Zhanjiang 社)より、スラブ連続鋳造機一基を受注したと発表した。

 この鋳造機(CCM 3 号機)は、中国南部の広東州湛江に宝山鋼鉄の生産拠点として新設された製鉄所に納入予定。新設製鉄所では当社が納入したスラブ鋳造機2 基が稼働しており、宝鋼湛江鋼鉄が2015 年後半から操業中。このCCM 3 号機は、年間280 万トンの高品質な高張力鋼を生産する能力があり、熱間圧延機(板幅:1,780 ミリメートル)へスラブを供給し、年産能力を1,235万トンまで拡大する第2 期拡張計画への投入機として2021 年前半に稼働開始の予定。

 CCM 3 号機は、1 号機および2 号機の装置類と互換性を持つ機種で、搭載されているオートメーション方式や配置に加えて操作手順やメンテナンス手順も同じ。ストレート形状のモールド鋳型の湾曲型鋳造機として設計され、湾曲半径は9.5 メートル、凝固完了長さは37.2 メートル。板幅900~1,650 ミリメートル、厚さ230 または250 ミリメートルのスラブを鋳造し、鋳造速度は毎分1 メートルから1.95 メートルまでコントロール可能。生産される鋼種は、あらゆる種類の炭素鋼で、超低炭素鋼から高炭素鋼、深絞り鋼、構造用鋼、包晶鋼、HSLA 鋼、マイクロ合金鋼から高合金鋼に加えてパイプ鋼、ストリップ鋼、ケイ素鋼まで多岐に渡る。

 この鋳造機は、カセット方式でストレート形状の鋳型システム「スマートモールド(SmartMold)」、油圧鋳型オシレーター「ダイナフレックス(DynaFlex)」、およびスラブ幅を自動調整する「ダイナウィデュス(DynaWidth)」を装備している。軽圧下システム「ダイナギャップソフトリダクション(DynaGap Soft Reduction)」により、安定した内部品質のスラブが生産される。ストランドガイドには制御機構「スマートセグメンツ(Smart Segments)」が搭載されている。冷却モデル「ダイナックス3D(Dynacs 3D)」と内部冷却方式のI-Star 鋳造ローラーを組み合わせることで、二次冷却に最大限の柔軟性が得られる。

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