ヤマシンフィルタは8月23日、8月19日に発表していた㈱アクシー(本社:大阪市住之江区)の株式の取得(完全子会社化)を完了したと発表した。株式取得に伴い、ヤマシンフィルタグループの事業ポートフォリオにエアフィルタ分野が加わり、第二の事業の柱が創出されることになる。
ヤマシンフィルタは、2019 年8月 19 日開催の取締役会において、アクシーの株式を取得し、完全子会社化することを決議、同日、アクシーの各株主との間で株式譲渡契約を締結していた。
ヤマシンフィルタは、「仕濾過事」(ろかじにつかふる)を経営理念に掲げ、フィルタビジネスを通じて社会に貢献すべく、フィルタ製品の開発・製造・販売を行っている。特に建設機械用油圧フィルタでは、他の追随を許さない開発力をもって圧倒的な世界トップシェアを獲得、維持している。
現在、「建設機械フィルタの専門メーカから総合フィルタメーカへの飛躍」を経営戦略として掲げている。その戦略を達成するために、建設機械用油圧フィルタのみに依存しない事業ポートフォリオの拡大が必須と捉え、2017年12月には第三者割当による第4回新株予約権の発行により約100億円を調達し、次代を切り拓く成長投資の機会を精力的に探索してきた。今回の株式取得は、ヤマシンフィルタにとって既存事業とは異なる新規事業領域への足掛かりとなる。
アクシーは、粗塵及び中高性能フィルタ市場で国内有数のシェアを有しているエアフィルタの専門メーカー。1962 年の創業以来、様々な顧客要望への対応を可能とする独自の生産管理システムを発達させ、国内エアフィルタ業界で確固たる地位を築き上げてきた。同社が蓄積してきた小ロット・短納期対応の生産システムとノウハウは、ヤマシンフィルタが得意とする油圧フィルタの隣接市場で強い競争優位を有している。
今回の株式取得に伴いヤマシンフィルタグループにアクシーが合流することで、ヤマシンフィルタグループの事業ポートフォリオにエアフィルタ分野が加わり、第二の事業の柱が創出されることとなる。
ヤマシンフィルタが量産化技術を確立した合成高分子系ナノファイバー「YAMASHIN NANO FILTERTM」と、アクシーが長年培ってきた空調エアフィルタ市場での優れた開発力・製造技術及び豊富な販売チャネルとの掛け合わせは、ヤマシンフィルタグループの目指す「総合フィルタメーカーへの飛躍」を加速させるものであり、製品の高付加価値化による顧 客満足度の向上につながるものと確信している。
ヤマシンフィルタとアクシーの資本提携は、両社間の経営効率を高め、製品需要の拡大による事業基盤を強化させ、ひいては両社の企業価値向上につながると考えるに至り、19日付でアクシーの現株主とアクシー株式の取得について合意に至ったもの。
<㈱アクシーの概要>
代表者の役職・氏名: 西川 浅太郎
事業内容:エアフィルタ全般の製造、研究、新製品開発、検査及び販売等
資本金:50 百万円
設立年月日:1968年12月11日
経営成績:売上高 2,752百万円(2018年9月期)、営業利益 188百万円(同)純利益 144百万円(同)
株主及び持株比率 (2019 年7月 31 日現在):西川 浅太郎 70.8%、西川フィルタ開発株式会社 3.0%、個人4名 26.3%
取得価額:守秘義務により非開示
異動後の所有株式数:100,000 株 (議決権所有割合:100.0%)